episode23 ページ23
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「！起きてたの」
「お陰様でぐっすりだよありがとう」
三人は俺が起きているとは思ってなかったらしい。酷く驚いた様子だった。
「あー、えっと、今の聞いてた？」
「バッチリね。なんで俺と先生を二人きりに出来ないんだ？」
俺がそう問うと三人はバツの悪そうな顔をして顔を見合せていた。
しかしそれを破ったのはロンだった。
「僕たち立ち入り禁止の三階に行ったんだ」
「ロン…！」
「カタカナ推奨には話してもいいと思うんだ！」
なんだかヤバそうな雰囲気でとりあえず俺は続けてとロンに言った。
「そこに頭が三つある犬が居たんだ。その怪物の足元に仕掛け扉があって何かを守ってたんだ」
「、それで？」
「この間のトロールの件スネイプがホグワーツに入れたんだよ、その仕掛け扉の何かを狙ってるんだ」
「根拠がないだろ」
俺がそう言うと三人は口を噤んだ。
「とりあえず今は先生に呼ばれてるんだ。無断で断る訳には行かない」
俺はベットから起き上がってセブルス先生の元へ行こうと足を進めながらそう続けた。
「、っカタカナ推奨！」
「なに？」
「気をつけて」
ハリーがそう深刻そうな顔で言うものだから思わず俺は微笑んで大丈夫だよと返す。
マダム・ポンフリーに礼をしてから俺医務室を後にした。
＿＿＿魔法薬学の教室に行くと思った通りセブルス先生が居た。
「よく眠れたかな」
「ええ。ありがとうございます。なんの用でお呼びでしょう」
「眠れないと言ったな」
「？ええ、まあはい」
先生は俺の目の前に何かの薬品が入った小瓶を出した。
「これは？」
「睡眠薬だ。少し強めのな。今日みたいなことが起きないよう。眠れない日はこれを飲むといい」
「なんでここまで」
「、優秀な生徒は気にかける」
「ふふ、素直じゃないなー」
俺はありがとう先生とお礼を言ってそのまま寮に戻った。
なんだか先生が俺のことを心配してくれることがとても心地よかった。
みんなから恐れられている先生が、みんなを嫌う先生が俺を少なくとも嫌いとは思ってないという事実に自然と口角が上がった。
ハリーたちがああ言ってたけど俺はそこまで悪い人じゃないと思うんだ。
きっとセブルス先生は不器用なだけだと俺は思う。
思わず頬が緩みきった顔で部屋に戻ればニッケルに気味悪がられた。
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