うちの兄達の様子がおかしい

＃８ ページ10

「みなさんおはようございます〜」

穏やかな笑みを浮かべながら教室へと入ってきたのは社会科担当の社会科学担当の佐藤(さとう)先生。
この学校一番のおじいちゃん先生で、子守唄のような声をしていることから、生徒からは催眠術師と呼ばれている。
因みに私も大好き。授業は眠いけど。

「じゃあ号令をしたので、教科書18ページを開いてくださいね」

そう言って先生は黒板にゆっくりと今日の課題等を書いていく。
ぼーっとそれを見つめていると、瞼が段々と重くなっていくのを感じた。

隣を見れば結菜は一生懸命にノートを取っている。流石、偉いなぁ。
日直はもう既に寝ていて、バレない為の教科書ホールドを立てているが、多分これはバレている。

だが先生は寝てても構わないよ、その代わり評価は少し下げるからね、のタイプの人なので、つくづくしんみりくる。
･･･私も今日だけは寝かせてもらおう、本当に眠いのだ。

睡魔に抗うことをやめ、ゆっくりと瞼を提げていく。


＿＿＿＿そしてそのまま意識は暗闇へと落ちた。

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