Ending−3 ページ36
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あれから、私は転校して親戚に引き取られた。
亡き父の姉夫婦で、子供ができなかったため喜んで受け入れてくれたらしい。
“らしい”というのは、これらをしてくれたのが全部浦島坂田船の皆さんだからだ。
自由になったものの、これからどうしようかと悩み、不安を零してしまうと志麻さんが言った。
「何言うとんねん。もう
――史上最強の
そして、皆さんのおかげで私は「普通の生活」ができるようになった。
ただ、一つ。違うことがあるとすれば。
「おやすみなさい」
「おやすみA」
「おやすみ」
伯母夫婦の笑顔に微笑み返して、リビングを出ていく。
そして二階に上がり、自分の部屋に入って電気をつける。
その電気は、すぐに消えた。
「A」
低い男性の声がする。暗闇ですっと手を取られる。
「行くぞ」
私を導いてくれるその人。
今宵は、うらたさんだった。
「はい」
午前0時を過ぎたら、寝静まるフリをして。
私は――
□■□
「ここの営業時間が夜遅ぉからやからって言うけど、ほんまに大丈夫なん?授業とか寝てもうてへん?」
「大丈夫ですよ。もう大分慣れましたので」
気遣ってくれた坂田さんにニコッと笑いかける。
「凄いですねぇAちゃんは。ちょっと前まで眠くなったら
「1回だけお世話になりましたね。ありがとうございました」
「……いえいえ」
「ふっ」
「うらたん?」
鼻で笑ったうらたさんにセンラさんが暗い笑顔を向けた。
この短い間に何が起こったのだろう。
ざわざわと騒がしいホール。
私たちの周りだけ、時間の流れが違うような気がした。
「はじめよう」
静かなテーブルにうらたさんの声が落ち、志麻さんが素早くカードを切って配った。
1戦目は、本気の真剣勝負。――負けない。
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ノア(プロフ) - のんさん» ありがとうございます!!これからも頑張ります!^^* (2020年8月11日 14時) (レス) id: 17af415a1e (このIDを非表示/違反報告)
のん - とっても面白かったです!こんな素敵な作品を読ませていただきありがとうございます!「ポーカーフェイク」の歌詞と物語の内容がぴったりと合っていて、すごいと思います!これからも作品作り、頑張ってください!(長文失礼しました) (2020年6月10日 22時) (レス) id: d1f95d9fc5 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - ひよりさん» コメントありがとうございます!初めてなんて光栄です……!曲をテーマにした小説で歌詞の使われ方に違和感ないと言っていただけるの一番嬉しいのでそれも本当に嬉しいです(;///;) ありがとうございます、是非他作品もこれからもよろしくお願いします! (2020年3月18日 22時) (レス) id: 97e24364b3 (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - 占ツクで初めて感想書いてます!曲の歌詞が違和感なく使われていて、思わず「すごっ!かっこいい!」と1人で騒いでました。笑 占ツクで感想書きたくなるくらい良い作品に出会ったのは初めてです!その文才が羨ましい...。ほかの作品も読んできます!応援してます! (2020年3月14日 3時) (レス) id: d25668dc8d (このIDを非表示/違反報告)
ミルクショコラ - 私もよく本を読んで一人で笑ってしまいます。読んでなくても思い出し笑いをしてしまいます。。。笑 なので、極力マスクをするようにしてました笑 話、楽しみにしています! (2020年3月5日 13時) (レス) id: a2c6795623 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノア | 作成日時:2019年5月1日 0時