61: 夢の話だけれども ページ12
相澤「…珍しいな。なんだ用件なら手短に話せ」
マイク「あー、なんつーかな。お前、夢を見なかったか？…現実味溢れる変な夢を」
相澤「…！」
マイク「その表情見ると、やっぱお前も見てたわけか」
相澤「…チビの個性だった、と俺は考える」
マイク「まぁ、俺も寝てるAちゃん見てそー思ったわ。年齢的にはありえるわけな」
相澤「で？夢がどうした？」
マイク「ほんっと、良くも悪くも話のテンポ早いな！？もっと俺と会話のキャッチボールしよーぜ！？」
相澤「非合理で無駄だ。ほら、さっさと言え」
マイク「ったくよー…。まぁ、その夢にさ…太宰って名前が出てきてただろ？…さっき寝言でAちゃんと、それを聞いた乱歩ちゃんが出してたヤツ」
相澤「気にしてるのか？ただの夢かもしれないのに」
その言葉にマイクは複雑な表情で頬をかいた
マイク「俺もそう思ってた。けどよ、Aちゃん、安吾ちゃん、おまけに太宰っつー名前が出てきた。あの夢は…」
相澤「はぁ…。あれが本当にあったとお前は言うと？未来の出来事かもしれないし、本当にただの夢かもしれないのに」
マイク「夢なら夢でこした事はねぇ。けどよ、あれ見ちまったらさ。この子や安吾ちゃんのあんな姿…もう見たくねぇよ」
だから、俺、この子や安吾ちゃんを全力で守るわ
その一言に相澤は目を見開いた
相澤「…お前がヒーローぽい、格好いい台詞を吐くとは…明日は槍でも降るのか？」
マイク「ほんっと失礼なヤツだな消太は！？」
相澤「…ふっ、ふはは」
その不機嫌な表情に相澤は軽く吹き出し、マイクは余計に顔をしかめた
マイク「…笑ってろ！笑ってるうちに俺が体術でお前を越してやらぁ！」
相澤「望むところだ」
福沢組へ訪れた時とは違い、目的をはっきり示し走り出しそうとする友の真剣な目に、相澤は不敵に笑った
ーーーーーーーー
一方、部屋の外から話をそっと盗み聞きしていた少年は彼らの会話にあの不満げな表情をやめた
クニキダ「ん？坊？相澤達の部屋の前で立ち止まってどうしたンで？」
乱歩「…あのさ、クニキダ。あいつら少しは認めてやってもいーよ」
クニキダ「！」
乱歩「勘違いしないでよね！いざとなったら、Aを守る盾として使えそうだから、って意味もあるから！」
クニキダ「おぅおぅ、そうかィ」
乱歩「な！？やめろ！髪が乱れる！」
嫌がる乱歩の髪をぐしゃぐしゃに撫で回しながら、老男クニキダは、自慢の髭をひと撫でして満足気に笑った
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ごまだれ - 一気読みしたけどめちゃめちゃ面白かった！この小説ほんと好きです！ (8月20日 15時) (
レス) @page33 id: d280296ddc (このIDを非表示/違反報告)
ゆち - 更新しないんですか？面白いので続きみたいです (2021年9月18日 23時) (レス) id: 965039a2b8 (このIDを非表示/違反報告)
おはぎ - 続きが気になります…！！！ (2020年11月20日 13時) (レス) id: 773f6d4603 (このIDを非表示/違反報告)
暁月 - わあああああ！！！！更新ありがとうございます…！！じっくり読ませていただきますね…！ (2020年4月28日 21時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
ピリオド - あっ、好き……です。更新大変だと思いますがお身体に気をつけて下さいね！ (2020年1月12日 8時) (レス) id: 704c3ea7dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖縄県産マンゴー
| 作成日時：2018年6月8日 5時
