沖田総司の脇差参 (ページ9)

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心配ページ9

姫国side
国重「おい坊主ら。飯出来たぞ」
姫国「わーい！お腹すいた～！」
伽羅「・・・」
獅子王「大倶利伽羅！お前はここに座って食べろよ」
伽羅「断る」
獅子王「そんなこと言うなってー」
伽羅が真ん中の席に強制的に座らされる
どうやら身長が低くても太刀には敵わないらしい
僕は当然のように、兄さんと清光さんの間に座る
そして、みんなのお皿に具材を取り分けていく
姫国「はい。どうぞ、清光さん」
清光「・・・」
姫国「清光さん？」
清光「っあぁ。ごめんね。どうしたの？」
姫国「いや、その、ご飯」
清光「ん。ありがと」
今朝から清光さんの様子がおかしい
何か考えてるみたいで、ずっと、ボーッとしてる
姫国「清光さん。あんまり無理しないでくださいね」
清光「わかってるよ。俺に今回は何としてでも帰らないといけないからね」
勝ち気に笑う清光さん
その顔は、何かを押し殺しているような表情で、
姫国「何でも、話してね。僕は、清光の味方だから」
ポロッと、声が出た
清光「ふっ。誰に向かって口聞いてんの？」
わしわしと頭を撫でる清光さん
清光「大丈夫だよ。俺、強いからさ」

清光side
朝からずっと、検非違使や修行のことを考えてしまう
また、前みたいなことになったら
もし、検非違使と戦って折れてしまったら
俺がいない間に本丸に何かあったら
あの本丸に帰れなかったら
初期刀の俺が、修行に出て良いのか
主に、悲しい思いをさせてしまったら
そんなことを考えてしまう
俺、どうしたらいい？春

昔から、頼りになる刀だった
俺たちが喧嘩をして、長曽祢さんの手に負えなくなったら、必ず春が仲裁して仲直りしてた
それに、幕府の政治が不安定になってきて、俺たちが不安になってたときも、春が励ましてくれた
俺たちの兄貴分
そんな存在だった
だから、春に相談したかった
でも、これは俺の問題だから、春に頼るのは違う

春告鳥「何でも、話してね。僕は、清光の味方だから」
その言葉に、すがりたくなってしまった
俺、どうしたらいい？
喉まで出かかった
でもごめん、春
これは俺の問題だから、今回は、秘密にするね
清光「ふっ。誰に向かって口聞いてんの？」
心配そうな春の頭を撫でる
清光「大丈夫だよ。俺、強いからさ」
そう。俺は強い
だから大丈夫
必ず、生きて帰れる