沖田総司の脇差参 (ページ26)

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怒った春は怖い　二ページ26

昔の姫国side
姫国「堀川くん！そっちいた？」
堀川「ううん」
姫国「じゃあ、やっぱり屯所を出ちゃったのかな？」
堀川「•••そういえば、見回りの時に見かける桜の木。あれが満開になったのを見たいって言ってた」
姫国「あそこか。遠いね」
ここから歩いて三十分くらいの所だ
堀川「僕と長曽袮さんが待ってるから、春、探しに行ってきてくれないかな？」
姫国「うん。行ってくる」
長曽袮「頼んだ」
姫国「任せてください！」

とりあえず、桜の木がある所についた
安定さんたちの気配はない
？？「おやぁ？誰かをお探しかなぁ」
この気配、妖だ
姫国「えぇ。幼い付喪、三人を」
妖「あぁ。それなら、食べてしまったよぉ。完全に一体化するまで、三分もないかなぁ」
姫国「ふーん。で、何を勘違いしてるのかは知らねぇけど、僕は長く生きた付喪だよ」
妖「くふふ。そんな小さな付喪が何を言うぅ。どうせ、江戸の始まりに出来たのだろぉ」
姫国「残念。ハズレだ」
妖「えぇ？」
刀を持ってきてて良かった
まばたき一つの間に、妖を斬る
妖「え？」
姫国「僕は南北朝に打たれた脇差だ。生まれてちょっとばかしのお前とは違ぇんだよ」
妖が消えた所に、安定さんたちが現れた
何故か僕を見て震えてる
姫国「僕の言いつけを破っただろ！だから言ったんだ！僕が気づくのに遅れてたら、もう二度と会えなかったぞ！」
安定「ごめんなざいぃ〜！」
姫国「これでわかったね？」
こくこくと頭を縦に振る皆さん
姫国「よろしい。堀川くんと長曽袮さんが待ってますよ。帰りましょう」

姫国side
姫国「そんなに怖かったですか？」
安定「そりゃあね。普段の春を知ってる分、余計に」
長曽袮「そもそも、言いつけを守っていれば、あんなことにはならなかったんだがな」
ん？ていうか、あの時のことを覚えてたんなら、僕、もうみんなの前で怒っても良くない？
まぁさっきの怒りはどっか行っちゃったけど