お手伝い ページ3
姫国side
姫国「だね。・・・・・・兄さん」
長谷部「あぁ。行くか」
清光「行くって、どこに？」
姫国「父様の家に」
長谷部「手伝わないと、今日中には終わらないだろ」
姫国「うんうん。だから、ちょっとお手伝いしてきますね」
玄関から、そろーっと顔を出す
長谷部「案の定だな」
姫国「うん」
"玄関先だけ"はきれい
だが、開け放たれた居間は埃や煤、ゴミや書物だらけ
国重「うーん。これはどこに仕舞うか。あぁ、これはなくしたと思っていたやつじゃないか」
長谷部「本体、預けてくるか。刀があると邪魔だ」
姫国「うん。僕が預けてくるよ」
長谷部「頼む」
姫国「清光さーん。本体、預かっていてくれませんか？お手伝いに邪魔なので」
清光「いいけど、そんなに汚いの？」
姫国「ははは。変わってないなと思いました」
獅子王「そんなに汚いのかよ」
姫国「大丈夫ですよ！僕にかかれば、一瞬できれいにできちゃいますから！」
清光「なら、これで髪くくっておきなよ。邪魔になるでしょ？」
姫国「ありがとうございます。僕結ぶのへったくそなんで結んでくれますか？」
昔は兄さんに結ってもらってたんだよね
清光「自分で言う？それ」
と、苦笑しながらも結ってくれる清光さんは優しいな。と、改めて思った
国重「おー！坊主も手伝ってくれるのか？」
姫国「はい！」
中に入ると、兄さんがすでに片付けを手伝い始めていた
シャツ姿だ
僕も襟巻きと羽織脱いで同じとこ置いとこ
国重「坊主、結構カッコいい顔してんな」
姫国「そうですか？よく可愛いって言われるんですけど」
主に新撰組の皆さんや織田の皆とか
国重「俺にはカッコよく見えるぞ」
姫国「えへへ。嬉しいです」
それに、父様と話せて嬉しい
もう二度とないかもしれないこの時
たくさん話したいな〜
長谷部「姫国、ほうき」
姫国「はいはーい」
国重「二人は、兄弟か？」
長谷部「はい」
国重「そうだと思った。髪質とか、目元とかそっくりだ」
姫国「よく言われます」
国重「お前さんたちは、どんなとこを旅してきたんだ？」
長谷部「・・・まぁ、遠いところですね」
未来から来たからある意味遠いよね
国重「あれか？蝦夷にも行ったのか？」
まぁ行ったことはある。時代が違うだけで
あの時、マジで髭切さん怖かった
まぁそれは置いといて
姫国「ありますよ！もう寒くて寒くて。それに比べたら、ここは随分暖かいですね」
国重「俺は寒いがなぁ」
長谷部「ほら、手を動かせ。今夜までに終わらないぞ」
姫国「はーい」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：兼さんの耳飾り | 作者ホームページ：http://yuzunoki
作成日時：2023年10月23日 16時
