別れは学び ページ18
姫国side
安定「春・・・」
姫国「安定さん。どうかしたんですか？」
三時くらいになった頃、安定さんがやって来た
安定「あんま、寝れなくて。・・・その、一緒に寝よう」
姫国「いいですよ。それじゃ、僕はこれで」
今剣「おやすみなさーい」
姫国「おやすみ」
安定「なんか、ごめんね」
姫国「何がですか？別にいいですよ」
安定さんの部屋に行き、布団を敷く
姫国「案の定、清光さんのこと考えて寝れなかったんでしょう？」
安定「うん。まぁ。・・・この事、清光には言わないで」
姫国「はい」
いつまでたっても、仲良しなんだなぁ。二振りは
安定「春」
姫国「なんですか？」
安定「これが、清光との別れになったりしないよね？」
姫国「なりませんよ。昔、言ったでしょう。別れが新しい出会いになるかもって」
安定「うん」
不安そうに僕を見る安定さん
姫国「清光さんと別れたことで、気づいた気持ちがあると思います」
安定「うん、あるよ。僕、ずっと清光と春を待たせてたから、寂しいって気持ち、知らなかった」
姫国「それが、出会いなんですよ」
安定「これが？」
姫国「はい。出会いというのは、人と人が出会うだけじゃないんです。今日、安定さんは、清光さんと別れて、寂しいって気持ちに出会ったんです。・・・まぁ、要するに、別れが何かを学ばせてくれるってことですよ」
安定「成る程・・・」
姫国「今日はもう遅いです。寝ましょう」
安定「うん。おやすみ」
そう言って僕の布団に入る安定さん
姫国「ちょっと！？」
安定「一緒寝るって言ったでしょ」
姫国「そうですけどー」
安定「僕と一緒に寝るの、いや？」
姫国「嫌じゃないですけど」
安定「じゃあ一緒でいいじゃん」
姫国「・・・僕、結構大きいですよ？」
昔みたいに安定さんも小さくないし
安定「いいの！」
清光『春真ん中ね』
春告鳥『僕、結構大きいですよ？』
安定『いーの！』
清光『俺たち小さいし』
安定『すぐ抜いてやるけどね』
春告鳥『はいはい。じゃ、一緒に寝ましょうか』
姫国「はいはい」
安定「何だか、昔に戻ったみたいだね」
姫国「そうですね。子守唄歌ってあげましょうか？」
安定「もうそんな子供じゃないよ」
姫国「僕からしたら、まだまだ子供ですよ」
安定「いつか、もう子供じゃないって認めさせてやるんだから」
姫国「どれぐらいかかるでしょうねぇ」
安定「すぐだよ！」
姫国「楽しみにしてますね。・・・おやすみなさい」
安定「おやすみ」
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作者名：兼さんの耳飾り | 作者ホームページ：http://yuzunoki
作成日時：2023年10月23日 16時
