沖田総司の脇差参 (ページ12)

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お別れページ12

姫国side
国重「お前たち、俺が打った刀だろ」
姫国「え・・・」
国重「お前たちはどうも懐かしい気配がする」
長谷部「ですが、刀が人の姿を得るなんて、ありえませんよ」
姫国「そ、そうですよ！刀は、刀。人になんてなれないんですよ」
国重「・・・」
父様は、探るように、僕たちを見る
突如、赤い雷が落ち、検非違使が現れる
姫国「父様は中に！・・・・・・ああぁっ！」
長谷部「この馬鹿！」
姫国「ごめん兄さん。でも今はそれどころじゃないよね！」
長谷部「あぁ」
検非違使は強い。
獅子王「お出ましだな」
伽羅「フン。俺は一人で戦うだけだ」
山の方から、山姥切と清光さんがやって来る
清光「やっぱり出たか・・・。馬鹿なこと考えないでよ、国広」
山姥切「わかっている。清光」
いつの間にあんなに仲良くなったんだろう
今回の検非違使は清光さんのレベルに合わせて強くなっている
だから、とてつもなく強い
戦っているうちに、傷を負う
検非違使は清光さんを狙って攻撃をする
速い！今までのとは比べ物にならないくらい
姫国、山姥切「「清光！！」」
清光「わかってるって！！」
清光さんが、検非違使よりも速い一撃で倒す
姫国「清光！怪我はない？どこか」
焦る僕の頬をつねる清光さん
清光「誰に向かって口聞いてんの？春のくせに」
そう笑いながら答える
心なしか、昨日よりも明るい笑顔に見えた
清光「言ったでしょ？俺、強いから。いつまでも、"昔の弱い清光"じゃないよ」
姫国「ごめ、ん。僕、清光さんが、心配で・・・」
清光「うん。その気持ちは嬉しいよ。ありがとう春。・・・それじゃ、帰ろっか。みんな、怪我してるしね」
姫国「はい」
国重「帰るのか？」
そうだった！父様！
姫国「あ、その」
国重「お前たち、名前は？」
長谷部「・・・へし切長谷部です」
姫国「・・・姫国。いや、春告鳥。取り敢えず、二つの名前があります」
国重「そうか。なら、俺はお前たちの名に恥じないよう、心を込めて打たないといけないな。来てくれて、ありがとうな」
僕と兄さんを抱きしめる父様
長谷部「・・・父様、俺たちがここに来たことは、秘密にしてください」
国重「わかった。これは、俺たち親子の秘密だ」
姫国、長谷部「「はいっ！」」
僕たちは、笑顔のお別れをした

安定「春ぅー！」
手入れ部屋から出たばかりの朝
ドタドタと僕の元に駆け寄ってくる安定さん
安定「清光が！いなくなった！」
姫国「えぇ！？」