滞在決定 ページ2
姫国side
国重「すまない。長いこと歩かせてしまって。入ってくれ」
案内されたのは、鍛刀所
国重「家の方は散らかっていてな。すまないが、ここでもてなさせてくれ」
獅子王「おっじゃましまーす！」
姫国「兄さん、兄さんっ！」
長谷部「あぁ。懐かしいな」
どうしよう。興奮しちゃうよ
国重「茶を淹れてくるから、少し待っていてくれ」
清光「はーい」
父様が鍛刀所を出ていく。
獅子王「やっぱ、嬉しい？」
姫国「もちろんです！僕たちが打たれた場所、時代。そこにまた来ることができて、すごく嬉しいです！」
清光「はいはい、落ち着いて」
山姥切「これからどうする？もう長谷部国重が狙われない可能性が０でもない」
清光「んー。二、三日くらいはいた方がいいかもね。それだけいたら、奴らが出てくるかもしれないけど・・・」
姫国「検非違使ですか？」
清光「うん。出来れば会いたくないよね」
僕は、検非違使狩りで奴らの強さを嫌というほど知っている
長谷部「だが、まだ側を離れるわけにはいかないだろう」
清光「だね。とりあえず、滞在は決定って事で。戦慣れしてる面子だし、検非違使が出ても、あんまり心配はないね」
姫国「はい」
国重「すまない。待たせてしまって」
清光「いえいえ。おもてなしされてる身ですから、文句は言いませんよ」
国重「しかし、改めて見ると、面妖な格好をしているな。旅の一座だったりするのか？」
清光「まぁそんなものですね」
清光さんの敬語って慣れないな
なんか変な感じする
国重「旅の一座、ということは、宿はあるのか？」
清光「それが、まだ」
国重「じゃあ家に泊まっていってくれ。好きなだけな」
清光「ありがとうございます」
国重「それじゃ、家を片付けてくるか。とりあえず、ここで寛いでいてくれ。そこら辺のもんは、危ないから触るなよ」
と、刀を指さす
清光「はーい」
鍛刀所を出ていく父様
獅子王「この中に長谷部や姫国がいたりするのか？」
長谷部「この時期だと、俺が打たれて間もない頃だな。・・・ほら、そこの大太刀が俺だ」
姫国「わぁ！懐かしい！やっぱり、兄さんは今も昔も、相変わらずきれいだよね」
山姥切「だそうだぞ、長谷部」
長谷部「ふん。当たり前だ」
清光「春はまだ打たれてないんだね」
姫国「はい。僕はあと、十数年後に打たれますよ」
清光「長いような、短いような」
長谷部「短いだろ。俺たちが過ごしてきた時に比べれば」
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作者名：兼さんの耳飾り | 作者ホームページ：http://yuzunoki
作成日時：2023年10月23日 16時
