沖田総司の脇差弍 (ページ8)

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其の弍　国重の鍛冶場ページ8

姫国side
カンッ、カンッ、と音がする
この音を僕は知ってる
刀が生まれる音だ

？？「目が覚めたか？」
目を開けると、茶髪に紫の瞳の少年がいた
僕より背が高い
脇差「・・・あなたは？」
？？「俺か？俺はお前と同じ長谷部国重によって打たれた大太刀だ」
脇差「大太刀・・・。なのに、小さい」
大太刀「ぐっ。打たれたばかりだから仕方ないだろ」
気にしてた・・・
脇差「僕も、大きくなれる？」
大太刀「きっとなれるさ。俺たちは物語を得てどんどん成長する」
脇差「ふーん」
大太刀「早く、この刀に見合うような姿になりたいな」
脇差「うん！」

脇差「ねぇ兄さん、大丈夫？違和感とか変な感じとかしない？」
打刀「大丈夫だ。大して変わりはない」
脇差「でも身長縮んで・・・あだっ」
チョップを喰らわされた
やっぱり気にしてるじゃん！
兄さんはこの間磨り上げされたばかり
心配になるのも当たり前だ
脇差「でも良かった。兄さんの良さが残ってて」
打刀「？」
脇差「いやほら、兄さんの刃紋って雪が降ってるみたいですごく綺麗だから。僕、兄さんの刃紋見るの、好きだなぁー」
打刀「そりゃどうも」
あ、照れてる
兄さんは照れると少し口調が悪くなる癖がある
変わってなくて、安心したな
やっぱり、兄さんは兄さんだ