沖田総司の脇差弍 (ページ6)

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まだ、皆で・・・ページ6

春告鳥side
姫国？「ははっ。もう終わりにしまショウ、本霊サマ」
そう言って姫国もどきは僕の懐に飛び込んでくる
それを回避する事が出来なかった僕はせめて相討ちにしようと姫国もどきを斬った
当たり前だけど僕は刺された
僕の刀身にヒビが入る
ダメだな、これは・・・
やられちゃったな・・・

清光「ねぇ！しっかりしてよ！春、春！」
清光さんの声が聞こえる
長谷部「姫国！」
今にも泣き出しそうな兄さんの声
博多「姫国しゃん！皆で本丸に帰るっちゃろ！」
そうだね。帰れるかわからなくなっちゃったけど・・・
宗三「起きてくださいよ。まだ何も話してないじゃないですかっ！」
そうですね。まだ、何も話せてない・・・
日本号「このバカ国！目ぇ開けろ！」
ひどいなぁ、バカ国って。信長さん並みに名前つけるセンスない
重たい瞼を頑張って開く
春告鳥「・・・ははっ。やられちゃいましたね。あの、時間遡行軍、強かった、なぁ」
長谷部「喋るな！すぐ本丸に帰還するから！」
出来るかな？わからないや
今のうちに僕の気持ち、伝えておこう
春告鳥「兄さん、僕、また兄さんに会えて、嬉しかったよ。薬研に、伝えといて。ごめんって」
約束守れるかわかんないから
宗三「自分で言ってくださいよ。意地でも伝えませんから」
そんなぁ
春告鳥「こまったなぁー。博多、伝えといて」
博多「絶対に伝えんけん」
日本号「そういう大切なことは自分で伝えろバカ」
ひどいなぁ
仲直りは諦めるしかないか
そうだ、清光さんに謝らないと
春告鳥「みんな意地悪だなぁ。・・・清光さん、ごめ、なさい。」
清光「何が？」
泣き出しそうな清光さん
悲しませてごめんなさい・・・
春告鳥「新撰組の皆さんに会うまで、意地でも生きるって、言ったのに」
清光「言ったことには責任持ってよね。だから、ちゃんと生きろよ、バカ・・・」
ごめんなさい、清光さん
こん「帰還準備が整いました！」
長谷部「帰還するぞ！」
清光「春、帰るよ。俺たちの本丸に。安定も、堀川も、和泉守も、皆待ってる」
皆、待ってる・・・
主さんも、座敷わらしくんだって待ってくれてる
春告鳥「そう、ですね。帰りましょう」
そうだ。まだ皆で出陣していない
昔みたいに新撰組の皆で、また
僕の刀身のヒビが大きくなった
待ってよ、まだ・・・

長谷部「・・・折れたら承知しないからな」

そうか
思い出した、僕の役割