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昔の春告鳥side
あれから新撰組はどんどん大きくなっていき、安定さんや、清光さん、兼さんや長曽祢さんはあっという間に僕より大きくなった
まぁ、打刀と脇差だし
本体も結構差があるし
それが見た目に出たってだけだし
別に新撰組の刀の中で一番のチビになったことなんて気にしてないし
春告鳥「清光さんと安定さん、あっという間に僕より大きくなっちゃいましたね」
清光「んー。ま、当たり前かな」
安定「春より大きくなったから、頭も撫でやすいしね」
春告鳥「年下扱いしないでください」
堀川「そうそう。この中で一番の年上なんだから」
和泉守「チビの間違いだろ」
春告鳥「打たれて100年も経ってない坊やが何言ってんだよ・・・」
和泉守「あぁ?」
長曽祢「すぐ喧嘩するな」
春告鳥「うっうぅー。大きな人がいじめるよぅ」
安定「よしよし春」
清光「謝りなよね。和泉守」
和泉守「俺が悪いのかよ!」
堀川「まぁまぁ。落ち着いて兼さん」
長曽祢「そうだぞ。そろそろ池田屋に行く時間だ」
春告鳥「浪士たちがいるんでしたっけ?」
長曽祢「あぁ」
堀川「大丈夫ですよ!ここ最近、新撰組、負けなしですから」
春告鳥「だね」
安定「いーなー。清光。沖田くんに選んでもらえて」
清光「やっぱり、一番愛されてるのは俺なんだよねー」
安定「ムカつくー」
堀川「あ、そろそろ行くみたいだよ」
春告鳥「それじゃ、いってきます。安定さん」
安定「いってらっしゃい。気を付けてね」
清光「当たり前だっつーの」
安定「心配してやってんのに」
和泉守「気を付けて行ってこいよ」
清光「勿論だって。そんな心配そうな顔しなくてもまた会えるって」
僕たちは、池田屋に向かった
ギンッガキッと、刀が強くぶつかり合う音がする
清光「がはっ。ヤバ・・・」
春告鳥「清光さん!?」
清光「折れそ・・・。苦しっ」
総司「まだ持ってよ、清光!」
その願いも虚しく、清光さんの帽子が折れた。
総司「清光!くっ」
清光「ごめん、沖田くん。ばいばい、春。安定と、沖田くんを、しっかり、守ってよね・・・」
僕を抱きしめる清光さん
春告鳥「勿論ですっ。絶対守りますから!」
涙が溢れてくる
清光「約束、だよ」
そう言って、清光さんは消えてしまった
春告鳥「・・・う、うぅあ、うあああああああああ!!!」
総司さんは、清光さんの欠片を丁寧に集めて、修理できないか、江戸中の鍛冶屋を回った
でも、どこも修理できないと追い返されてしまった
総司「手放すしか、ないのかな」
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作者名:兼さんの耳飾り | 作者ホームページ:http://yuzunoki
作成日時:2023年6月2日 20時