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新撰組にいた日々 ページ38

姫国side
また、誰かの声がする

「僕がきみを見つけた日の話なんてどう?」

貴方が僕を見つけた日?

「あの日は、暖かい春の日だったね」



「親父さん!この刀、僕に売って!」



そうだ、この声は・・・!


昔の姫国side
はい、また僕は質に入れられ、流れ流れて京都にやって来ました!
今は京都の町の刀屋にいる
刀は沢山あるけど、どれも打たれたばかりなのか、付喪が宿ってない
退屈だなぁ
前の屋敷にいたときは、明石さんがいたし・・・
寂しくて、退屈だなぁ
皆、どうしてるかな?
??「親父さーん。何か良い刀ない?」
若い男の人・・・
ん?男の人の側にいるのって・・・
姫国「ねぇ、きみの名前は?」
??「大和守安定。きみは?」
姫国「僕は姫国。大和守は、その刀の付喪なの?」
安定「うん!僕は沖田くんの刀だよ!」
博多より少し背が高いくらいの男の子
やはり、彼は僕と同じ付喪だった
姫国「この男の人、沖田って言うんだ」
安定「うん。もう一人、加州清光って刀がいるよ」
姫国「その子も付喪服なの?」
安定「うん!」
沖田「親父さん!この刀、僕に売って!」
店主「お前さんがそう言うなら、相性が合いそうだな。良いぜ、持ってけ。特別だ、割り引いてやる」
安定「もしかして・・・」
沖田「タダじゃないんだね」
店主「たりめぇだ。俺はこれで食っていってるんでね」
沖田「ははっ。それじゃ払いますよ」
沖田はお金を払って僕を買っていった
何処かの山賊とは大違いだ
安定「姫国、これから一緒にいれるね!嬉しい!」
姫国「そうだね」
僕も、久し振りにお喋りできる刀がいて嬉しいな
安定「あ、近藤さんだ!」
近藤「お、総司。新しい刀か?」
安定「近藤さんは、沖田くんがいる新撰組の局長なんだよ!」
姫国「へぇ。偉い人なんだね」
安定「そうなのかな?」
沖田「春告鳥だ!この子は春告鳥」
春告鳥・・・
それが僕の新しい名前なの?
今まで暫く名前を呼ばれなかった
だって誰も僕の名前を覚えてなかったから。知らなかったから
嬉しい!
また、僕を呼んでくれる
名前は違えど、それは僕が僕である証明
僕の刀身に、彼の笑顔が映った
総司「よろしくね。春告鳥」
春告鳥「こちらこそ、よろしくお願いします。総司さん」

二→←きみを見つけた日



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作者名:兼さんの耳飾り | 作者ホームページ:http://yuzunoki  
作成日時:2023年6月2日 20時

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