貴方は誰? ページ11
姫国side
長谷部「良かった・・・」
そう言って兄さんは僕を抱きしめる
姫国「ほらね、また会えたでしょ?」
長谷部「は?」
姫国「だって黒田家を離れるときに言ったじゃん。『また、会えるよ』って」
清光「春、何言ってるの?長谷部とはもう会ってるでしょ?」
姫国「え、と・・・」
この人は、誰?
長谷部「まさか、覚えていないのか?加州のことも」
この人は加州っていうのかな
長谷部「誰のことを覚えている」
姫国「織田にいた皆と、黒田の皆だよ」
清光「・・・俺、主に報告してくる」
部屋から出ていった加州は、泣きそうな顔をしていた
主「俺のことも、覚えてないの?」
姫国「うん。さっぱり」
こん「手入れのバグでしょうか?」
主「春くんは帰ってきたとき、怪我が酷かった。折れる寸前の状態。研修のときに習ったよ。折れる寸前で手入れされた場合、一部欠損が起こることがあるって。春くんの場合、記憶なんだろうね」
よくわからない話をしている
主「じゃあ、改めてよろしく姫国。俺は審神者、きみの新しい主だ」
姫国「よろしく」
主「きみたちの使命は知ってる?」
姫国「さっき兄さんから聞いた。正しい歴史を守ることなんでしょ」
主「そうだ」
姫国「それが今の僕に与えられた使命なら、それを全うするだけだよ」
主「それじゃあ怪我の様子見つつ内番入れてくね。・・・清光、おいで」
そう言って主さんと加州は出ていった
清光side
清光「主。春、なんとかならないの?」
主「今のところはどうも出来ない。政府にも手入れ後に欠損した部分が戻ってきたという前例もない」
清光「そんな・・・」
涙が溢れる
主「安定、堀川、和泉守。隠れてないで出てこい」
物陰に隠れていた三振りが出てくる
安定「春が、どうかしたの?」
主「・・・春告鳥の記憶を失った」
堀川「嘘、だよね」
主「嘘だったら清光泣いてねぇよ」
和泉守「春の記憶が戻ってくるのを待つしかねぇってことか」
主「そうなる」
清光「・・・俺さ、心のどこかで安心してたんだよ。春が俺たちのこと覚えててくれて良かったって。忘れているのが、織田にいたときや黒田にいたときで良かったって。そしてら、こんな思いしなくて良かったのに」
堀川「僕は、早く織田や黒田にいたときのこと思い出せば良いのにって思ってた。僕、この本丸に来て、兄弟がいてとても嬉しかった。0からだったけど、兄弟として彼と過ごすことができて、楽しかった」
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作者名:兼さんの耳飾り | 作者ホームページ:http://yuzunoki
作成日時:2023年6月2日 20時