ep246 ページ49
道すがらふと思いついて携帯を出す。
「ヅラに電話かけて今回の感想でも聞いてみようかなー」
「やめとけよ、アフ狼とドンパチ真っ只中だったらどうすんだ」
と銀時には言われるが「まぁまぁ」と電話をかける。
しばらくすると電話口に出るヅラ。
「お、逃げ切ったんだ？どうだった、真選組での生活は？楽しかった？」
『まったく……少しでもお前の協力があれば真選組を瓦解させることができたと言うのに……傍観どころかそっちにつくとはな』
不機嫌なようでちょっと満足げな声に頰が緩む。
「まぁそう言わずにさ。私としては久しぶりに君と１つ屋根の下で過ごせてなかなか楽しかったんだから」
「言い方……」
隣の銀時のツッコミを聞き流しながら「はははっ」と笑う。
そうすればふと静かになる電話先。
不審に思って「ヅラ？」と声をかければしばらくして
『お前がちゃんと真選組の参謀やっていて幾分か安心した』
そう言った。
「……まぁ、仕事だし……仲間だからね」
返答に迷いながらも私は最後にそう答えた。
電話を切れば、銀時が「逃げ切ったみたいだな」と興味なさげに言う。
そして「そういえば……」と続けて私に問うた。
「お前、最近ちょくちょく屯所にいねぇけど何してんだ？」
「え？……あーまぁ、別件の仕事があってね」
我ながら適当にはぐらかしたが、銀時はそれ以上聞いてこなかった。
実際、松平長官に頼まれた件で屯所を留守にしていることが多かったのだ。
「まあそんな心配しないで大丈夫だって。面倒事舞い込んだらちゃんと一番に依頼してあげるから」
「死んでも断る」
そんなやり取りをして気付けば目の前には万事屋。
「あ、そうだ。これ依頼費だから受け取っといて」
私はふと思い出したように、懐から茶封筒を出して新八君に渡した。
「え？今回の依頼費ならもう斎藤隊長から――」
至極真っ当な反応をする彼に対し、
「いいじゃねぇか、くれるってんだから貰っとこーぜ」
ダメな大人の典型みたいな反応の銀時。
「新八君、神楽ちゃん。銀時みたいな大人に育っちゃダメだからね」
幼い2人の肩を叩いて諭す。
「とは言うもののまぁ、それはあまり深く考えずに受け取っといて。先払い先払い」
「何の先払いですか？なんか怖いんですけど」
「まあまあそう言わず」
新八君が返そうとした茶封筒をぐいっと押し返して
「じゃあね」
と私は3人に手を振って立ち去った。
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壊(プロフ) - ギラッフェさん» 了解しました！ (11月27日 20時) (
レス) id: 701fbdee56 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - 壊さん» ご指摘ありがとうございます。確かにおっしゃる通りですね！その他誤字脱字含め見逃し多々あると思いますがふわ〜っと解釈しといていただけると助かります笑 (11月27日 20時) (レス) id: 245a809416 (このIDを非表示/違反報告)
壊(プロフ) - ep241の「今度の新作抹茶パフェ明日奢ってやるから」なんですが、明日に奢るのなら「今日」「昨日」「この前」の方が文章的に分かりやすい思います。 (11月27日 19時) (レス) @page45 id: 701fbdee56 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - Rさん» コメントありがとうございます。シリーズ開始から読んでくださってるんですね！すごく嬉しいです！いよいよ将軍暗殺篇を迎えて私自身、感慨深いです。これからも末長くよろしくお願いします。 (2020年8月27日 22時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
R - はじめまして。こちらのシリーズが始まった頃から読ませていただいてます。大好きな将軍暗殺篇に入っていたので、思わずコメントさせていただきました。沢山の小説がありますが、一番と言っていいほどこちらのシリーズが大好きです。これからも楽しみにしています。 (2020年8月27日 19時) (レス) id: f5157b02c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ギラッフェ
| 作成日時：2020年5月14日 14時
