【銀魂】前職：攘夷四天王専属参謀 伍

ep202 ページ5

その後、副長はそれこそ文字通り必死のヒッヒッフーによって何とかマンホールから脱し、銀子もまん選組も地下の本拠地へと向かっていった。


背丈が小さくて不便な私は仕方なく地上に残って皆の帰りを待っている。


なにやら役に立てると思って地下に向かったらしい女子(仮)の面々だったが……
今更行ったところで、男子すごかったぁ〜！とかまたキャーキャー騒いで愛想を尽かされるに違いない。


1人やることもなく、報告書行きが決定している監視カメラの数でも数えようかとしゃがみ込む。

監視カメラ１つまともに掴めない小さな手の平を見つめつつ、ふと思った。



「てかさ、だいたいなんで私ショタなわけ？」


男→女に関しては結構精度いい感じで性転換してたじゃん？局長とか沖田君とかさ。

でも私はショタだし、神楽ちゃんはほら、何というか……アレだったじゃん？


だから、あぁそんなもんなのかな？って思ってたわけですよ。

デコボッコ神、男→女は得意だけど女→男は苦手なのかな？とかね？



　



でも違ったじゃん！？

月詠さんも猿飛さんもクソイケメンだったじゃん！？

おかしいだろなんでだよ！！なんで私ショタになったんだよ！！



なんて思っていたその時、突如空がピカリと光った。

見上げれば、空から降ってくる見覚えのある光線。


「まさか」と言っている間に辺りは眩しい光に包まれ――



気づけば女に戻っていた。



「おー！めでたしめでたしじゃん！」


そう思って再び監視カメラを数え始めた時、何もめでたしじゃないことに気づく。


……もしかして……銀時達、戻れてなくね？



　



それに気づいた瞬間、騒がしい声が聞こえてくる。

マンホールから怒涛のように出てきた彼等は街の様子を見て、そして女に戻っている私を見て絶望する。


「おい、A！なに1人ちゃらっと戻ってんだよお前！！」

目を血走らせる銀子。


「いや、そう言われましても」

「テメー参謀だろ、どーにかしろッ！！」


無茶振りの副長。


えぇー？えーっと……


「じゃあ、デコボッコ教の衛星システムをハッキングしてもう一回ここにだけピンポイントで発射させるとか――」


と話していた時、ピーンポンパンポーンという音に続いて街のスピーカーは言った。


《町内の皆様にお知らせします。地球に狙いを定めていた攻撃型人工衛星が無事破壊されました。これより戒厳令を解除致します》





「……。」


何も言えなかった。



　

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