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ep232 ページ35

そして次の日、



「いでぇっ!痛ぇってA!!」


そう泣きわめく銀時の耳を引っ掴んで万事屋の3人を屯所に連行した。


「大丈夫、今の時間は街の警備で屯所の守り薄いから普通に侵入可能」

「何の話ししてんのお前!?そんなの聞いてねぇし!」


屯所に踏み入った私は中庭へと回り、依然やかましい銀時を草むらに押し込んだ。


「何すんだよっ!!」


すっかりご機嫌斜めな銀時を放置し、


「新八君と神楽ちゃんも隠れて」

と伝えて自分も草むらに入り込んだ。



「一体、何事なんですかAさん……。急に屯所に来てって引っ張ってきて――」


当然の疑問をしーっと制して私は草むらの陰から真っ直ぐ正面を指差した。


その先には襖の開かれた部屋が1つ――



――――そう、斎藤終の自室である。



奇抜なアフロ頭に3人もそれに気がついたのか、彼の様子をつぶさに観察し始める。

そこへお茶を持ったヅラが斎藤隊長の元を訪れた。



「……おいA。ヅラの茶もしかして……」


嫌な予感がしたらしくそう尋ねた銀時に私は


「うん。十中八九、毒が盛られてる」

と答える。



「え!?ど、どうするんですか!?飲む前に止めないと!!」

と前のめりに飛び出した新八君をグイと引き止めて


「いいから、見てて」と囁いた。





そこへ




「斎藤隊長!そろそろ休憩をとられてはいかがでしょうか!粗茶ですがどうぞ!」


ヅラの声が響き、斎藤隊長の隣に湯のみが置かれた。


緊張したヅラの様子にこっちまでハラハラしてくる。

斎藤隊長が屯所を訪れて以来、やはり自分の正体がバレているのではないかと思い始めたヅラは、あの手この手で隊長を排除しようとしているのだ。


その一連の疑念があってのヅラの犯行なのだが――





斎藤隊長はその湯呑みをゆっくりと持ち上げ、口元を覆っていた布を取り去ったかと思えば――……



――……笑顔を浮かべた。



「「「怖ぇぇえええよッ!!!」」」

その瞬間、思わず皆で突っ込まざるを得なかった。



「待って何あの笑顔!?てか笑顔なのアレ!?僕の知ってる笑顔と何一つ合致しないんですけど!?」

「奇遇だね新八君……私もだよ」



何がどうなってあの憎悪に満ち満ちた半ばホラーチック笑顔を『笑顔』というのかはさっぱりわからんが


「とりあえず作戦失敗ってことだけはわかるアル」



そう、そういうことなのだ。




 

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(プロフ) - ギラッフェさん» 了解しました! (11月27日 20時) (レス) id: 701fbdee56 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - 壊さん» ご指摘ありがとうございます。確かにおっしゃる通りですね!その他誤字脱字含め見逃し多々あると思いますがふわ〜っと解釈しといていただけると助かります笑 (11月27日 20時) (レス) id: 245a809416 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ep241の「今度の新作抹茶パフェ明日奢ってやるから」なんですが、明日に奢るのなら「今日」「昨日」「この前」の方が文章的に分かりやすい思います。 (11月27日 19時) (レス) @page45 id: 701fbdee56 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - Rさん» コメントありがとうございます。シリーズ開始から読んでくださってるんですね!すごく嬉しいです!いよいよ将軍暗殺篇を迎えて私自身、感慨深いです。これからも末長くよろしくお願いします。 (2020年8月27日 22時) (レス) id: c665168944 (このIDを非表示/違反報告)
R - はじめまして。こちらのシリーズが始まった頃から読ませていただいてます。大好きな将軍暗殺篇に入っていたので、思わずコメントさせていただきました。沢山の小説がありますが、一番と言っていいほどこちらのシリーズが大好きです。これからも楽しみにしています。 (2020年8月27日 19時) (レス) id: f5157b02c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ギラッフェ | 作成日時:2020年5月14日 14時

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