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ep176 ページ29

「はあぁぁぁぁぁ!?!?」



その瞬間、Aの淡白な物言いとは裏腹に銀時の叫び声が響いた。

その轟音加減に眉をしかめつつ、高杉はいぶかしむように尋ねる。


「お前、司令塔とかガラじゃねェだろ。なんだァ?そんなやりたかったのか?」

「違いますぅぅう!!俺だって自分が隊の司令塔みたいなガラじゃないのは知ってますぅぅう!!
だけどオメーが選ばれると俺がオメーより劣ってるみたいでムカつくッ!!」


なんだそれ…とジト目になるAに対し、銀時はあくまで食い下がる。


「せめてヅラにしろ!!ヅラが司令塔なら納得する!!」

「いや、なんでお前の注文を聞かなきゃなんないのさ」


だがあぁだこうだとごねまくり、その挙句高杉と胸倉を掴みあっての殴り合いにもつれ込みそうになったその直前で




パン――……!


Aが鋭く手を叩いた。

その音に驚いて固まる面々を一瞥すると彼女は深く息を吸って閉ざしていた口を開いた。



「銀時、確かに君には隊を率いる実力がある。でも君の使い所は大勢のための司令塔じゃない。単騎で敵陣に攻め入り味方の道を切り開く道しるべだ。
それくらいには私は君に闘いの命運を任せてるつもりだけど何か文句でも?」


「……ぃ、いや……」


鬼気迫るAの表情に思わず言い淀む銀時。



「そして辰馬!!」

「えぇ!?ワシも!?」


飛び火と言いたげな坂本の表情を一蹴してAは続ける。


「君は戦場に立つには優しすぎる人間だ。大軍の司令塔にはあまり向いてないと言えるだろうね。
大勢を率いることになったらその全員を助けようとして泥沼にはまるのが目に見えてる」


「なんかワシ悪口しか言われてない……」


肩を丸めてしょぼくれる坂本に


「でもそれが君の美点だ。だから私達は君を仲間に迎えた。そうでしょ?」


Aは他の面々を見つつ、柔らかく微笑んだ。そしてそのままヅラに向き合う。


「そしてヅラ」

「俺もか……」


「君は戦の退き際を決めるという重要な役割がある。大勢の上に立つことでその判断が曇るようなことがあってはいけない。君の判断にはそれこそ大勢の命がかかってるからね」



満足げな表情のAに対し、桂は少し呆れたような様子で笑った。



 

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ギラッフェ(プロフ) - 腐った女子さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけてすごく嬉しいです!励みにさせていただきますね!! (2020年5月30日 15時) (レス) id: 7540e8ed1b (このIDを非表示/違反報告)
腐った女子 - いつもこれが更新されるのを励みにしてます(笑) 更新頑張って下さい! (2020年5月30日 1時) (レス) id: 59a5a46759 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - 水神の狐さん» コメントありがとうございます!この回、性転換回というより野糞回だな…と個人的には思ってます笑笑 これからもよろしくお願いします! (2020年5月1日 23時) (レス) id: 7540e8ed1b (このIDを非表示/違反報告)
水神の狐(プロフ) - 安心と納得の野糞wwwめちゃめちゃすきです!!これからも更新頑張ってください! (2020年5月1日 18時) (レス) id: 5a6fe00bf5 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - ジャスタウェイさん» ありがとうございます!もうお名前からして同志って感じで嬉しいです!これからも宜しくおねがいします! (2020年4月13日 16時) (レス) id: 7540e8ed1b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ギラッフェ | 作成日時:2019年9月17日 19時

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