【銀魂】前職：攘夷四天王専属参謀 肆

ep196 ページ49

だがその土方ショックも束の間、デコボッコ教の教徒達がじりじりと銀子達に距離を詰める。


しかしそれを阻むように真選組(♀)が銀子達を取り囲んだ。



「なんですか、貴方達は？……まさか政府の犬が紛れ込んでいたのですか」


両者睨み合いの緊張状態の中


「ねぇねぇ新八、あれって犬なの？私には1匹豚が混じってるように見えるんだけど？」

空気も読まず土方をいじり倒す銀子。


それに対して沖田が

「勘弁してやってくだせェ旦那。土方さん、女になった瞬間今まで蓄積したマヨのカロリーが噴き出してこのザマでさァ」


あまりフォローにならない事情説明をする。

そこに何とかフォローを入れようとする近藤。

「大丈夫だトシ。俺も蓄積したゴリラが噴き出して、こう見えてケツ毛ボーボーだ」

「蓄積したゴリラって何だよ！！てかその見た目でとんでもねーこと言ってんじゃねぇ！！」


だが、いまいちフォローできない。



「というかそんなこと言ってる場合じゃありませんよね！？」


新八の言葉で一気に現実に引き戻される面々。


「まぁ何はともあれ、こちらからしたら貴方達の方が異教徒だ。この街で好き勝手はさせない――……」


近藤が真選組局長らしく言い放ったかと思うと、真選組は一斉に振り返り、刀を構えた。



「「――この異教徒どもがっ！！」」


その先には銀子達。


「……え？」

まさかの手のひら返しに唖然としていれば



「ご安心下さいデコボッコ教の皆様。この異教徒達は我々が責任を持って牢にブチ込んでおきますので」


トントン拍子に話は進んでいく。


「国はすでにデコボッコ教を国教に据えるために動いている。こんな素晴らしい教えを理解できないなんて悲しい人達だ」


ペラペラと流暢に話し続ける近藤に言葉を挟む隙もない。


「ということで事が成るまでは私達まん選組が異教徒を抑えますので、ここは任せていただけますか？」


「そういうことでしたら……。これからもこの星の乱れた性を正すため、共に尽力していきましょう」



その言葉がデコボッコ教の教徒達の信頼を得たのか、彼等は踵を返して去っていった。


「ふぅ……」


安心した近藤が息を吐いたその時――――



「いやぁー見事な芝居！参謀不在ながらさっきの苦境を乗り越えたとっさの機転はさすがの一言に尽きますね」



背後の屋根の上から馴染みのある物言いの声が響いた。




　

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