ep139 ページ42
穏やかな陽気に睡魔も顔を覗かす昼下がり。
退屈な時間を持て余して特に意味のない掃除を始めようとした時、姫は突然「今日私のお友達が来るの。宜しくね」
そう言った。
は？お友達？
え、なに……城内に外部の人間を招き入れるってこと？
は？何が楽しくてそんなことしなきゃいけないのさ？私の心労を配慮してくれ。
てか……
「姫様、城外にお友達いたんですか」
「失礼よ、Aさん」
ぷくりと可愛らしく膨れるそよ姫に「そう意味じゃなくて……」と弁論する。
「てっきり姫様は生まれてこのかた城の外に出たことないんじゃないかと思ってただけで」
「えぇ、あの時城を抜け出さなかったらそうなっていたかもしれないわね」
……ん？
なに、
抜け出す？？
オイオイ、姫様レベルで脱出可能ってどんだけ緩いんだよこの城の警備。
この物騒な案件抱えてる状況でそれ不味くない？いや、だからこその見廻組だったってことか。
なんて考えていると
「もぅ！またAさん何か難しいこと考えてるでしょ！」
「え、まぁ……これでも一応は姫様の付き人ですから。ぼけーっとはしてられないですよ」
「いつもそう言って……全然心が休まらない！」
休まるもなにも……こっちは仕事で来てんだから寧ろ24時間常時警戒中なんだが。
まぁ、それをそのまま伝えるわけにもいかないから「あはは……」と適当に笑って誤魔化していると
「Aさんも午後は暇でしょう？一緒に遊ばない？」
「遠慮しておきますよ。それこそ付き人が近くにいたら好き勝手に遊べないじゃないですか」
それに私の仕事はあくまでクソ狸ジジイの尻尾を引っ掴んでやることであり、姫の護衛じゃない。
長官はそれも含めて私にこの仕事を押し付けたのかもしれないけれど。
どこまでが狙いだよ、あの長官。下手したら標的の徳川定々よりよっぽど狸だぞ……。
と溜息を吐けば、
「ほら、Aさんにも息抜きは必要よ！私の友達も連れがいるらしいし、一緒に遊びましょ！」
目をキラッキラさせてそう言う姫。
いやいや、連れまで来るのかよ、多いだろ……。私もれなく厳戒態勢じゃん。
と愚痴を垂れ流しながらも純粋無垢な姫の瞳にノーは言えない現状。
「……あー、もう分かりました。姫様の仰せのままに……」
「やったぁ！」
結局折れた私はこの後、姫様の友人とその連れの正体を知って酷く後悔することになる。
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ギラッフェ(プロフ) - AISさん» コメントありがとうございます！心臓刺激できたようでよかったです笑 これからも宜しくお願いします！ (2021年3月24日 23時) (
レス) id: d3f370a12a (このIDを非表示/違反報告)
AIS(プロフ) - 橘ちゃんのキャラと能力がどストライク過ぎました。（真顔ゲンドウポーズ）銀さん「ったく、もうちったぁ俺の相手しろよ……。薄情なやつだな」AIS「おっ？君ツンデレか？？ならば良し」。ワタクシの心臓を刺激しましたねハイ。更新頑張ってください！応援してます！ (2021年3月22日 0時) (レス) id: 2a56ff43b4 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - なまたまごさん» 尊敬だなんでとんでもないです！ただたた銀魂が好きなだけです笑 なまたまごさんもがんばって下さい！ (2019年6月24日 20時) (レス) id: ea51419cd6 (このIDを非表示/違反報告)
なまたまご(プロフ) - すごく面白いです…！同じ作者として尊敬します。これからも頑張ってください！！ (2019年6月24日 0時) (レス) id: b5ac9a2789 (このIDを非表示/違反報告)
ギラッフェ(プロフ) - Nightさん» 応援ありがとうございます！！ぜひぜひ楽しみにしてて下さると嬉しいです。がんばります！！ (2019年6月23日 11時) (レス) id: ea51419cd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ギラッフェ
| 作成日時：2019年4月19日 7時
