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《2010》


午後の練習も休憩に入り、

昌磨と並んで、疲れたね、なんて笑い合いながら座っていた


そのとき

私のスマホが、電話を知らせる着信音を鳴らした。

画面には、"ゆづくん"と表示されている。

なんだなんだと、私のスマホを覗き込んだ昌磨が、

ゆづくんじゃん、と呟く。

あまり待たせるのも可哀想なので、通話ボタンを押した



〈もしもし〜?Aちゃん?〉


「うん、昌磨もいるよ。どうしたの、ゆづくん?」


〈暇だったから掛けただけ〉


今することなくってさ〜、と、少し笑いながら話すゆづくんに


なにそれ、と少し笑って返す


そんなこんなで話していると、隣にいた昌磨が私のスマホを強引に奪い取り


昌磨「昌磨だよー」


と、のほほんと話しかけている。


実は、ゆづくんと話すのは、久しぶりじゃない。


最近は、暇なときによく電話しているから。



昌磨「うんうん。それで、ゆづくんは?」


…私のスマホなのに。

まるで自分のスマホのように扱っている昌磨をきっと睨みつけてみるが、昌磨は全く気づかない。

痺れを切らしたわたしは、昌磨の背後に回りこみ、スマホを取り返した。


あー!!話してたのにー!!!と言う昌磨


むふふんと謎のドヤ顔をかます私


きっと、傍からみたらかなり変な絵面な気がする


そんなことをぼーっと考えてると、スマホからゆづくんの声。


〈もしもーし、あれ?大丈夫?聞こえてるー?〉


「ごめんごめん、昌磨にスマホ取られてて。」


〈そういうことか!にしても、相変わらず2人は仲がいいね〉


「まあ…。ちっちゃいときから一緒だったから…?」


〈幼なじみか〜!!いいね!〉


「うん。ゆづくんは居ないの?幼なじみ」


〈居るっちゃいるけど、最近はあんまり話さないなぁ〉


「へぇ…。なんか、意外」


〈なんだよ意外って〉


あはは、と2人で声を揃えて笑っていると、隣から視線を感じる


チラッと横目で見ると、ジト目でこちらを見ている昌磨。


…なんでこんなに可愛いのだろう…


そんなことを考えていると、私の声が途絶えたせいか、ゆづくんの声。


〈ちょっと〜、Aちゃん?どうしたの?〉



「…昌磨がこっちをジト目で見てくる」



〈あはは、なにそれ〉


そう告げると、眉間にはますます皺がよる


昌磨「A、後で覚えとけし」


「昌磨じゃないんだから直ぐに忘れないって」


昌磨「それどういう意味?!」


「自分で考えなよ〜」



スマホの向こうのゆづくんから、小さく笑いが零れたのが分かった

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作者名:そうめんになりたい。 | 作成日時:2022年2月25日 22時

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