地獄のプリンスは今日も死にたがり (ページ6)

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5話ページ6

チャーリーside

「うーん！良く寝た
よし！！今日も頑張るわよ、チャーリー！」

勢い良くベッドから降りて、歌を口ずさみながら髪を梳き、ジャケットの袖に腕を通す

最後は鏡で身嗜みを整える

「よし、完璧！」

「チャーリー…こんなに早くどうしたの」

「ほら！Aを起こしに行ってあげなきゃ！ホテルは勿論、エクスターミネーションについても話しておきたいし！」

「今何時だと思ってるの…？流石に怒られるわ」

「大丈夫よ！それに、初めの1歩として皆より先に居るようにするだけでも、馴染みやすくなるのよ

じゃあね、バギー！また後で！！」

「はぁ…怒られても知らないわよ」

Aside

ドンドンドンドンドンｯ

『…はいはいはいはいはいｯ、何』

「おはよう！A！！
待ち切れなくて、起こしに来たわ！」

朝からの激しいドアノックに、目の下がピクピクと痙攣する

とことん姉に振り回される、こんな日々が続くのかと思うと、本当にノイローゼになりそうだ

『…今何時だと思ってんの』

「うーん、2時ね！あ、そうそう虹と言えばなんだけど、更生する為に＿＿」

朝からよく分からない話を喋繰るチャーリー
一体何を言っているのやら

薬で麻痺する脳では、何一つ理解が追いつかない

「＿＿という事で、今からホテルとエクスターミネーションの事で話せないかしら」

『…眠い、むり』

「そこを何とか！、力を貸して欲しいのA…」

『はぁ、……分かった。、でも少しだけだから…。
用意するから待って』

「ありがとう！！A！！！」

パァァっと明るくなったチャーリー
嫌いだけど、嫌いになりきれない自分がいる

そこでいつも姉の押しに負けるのだ

『…お待たせ、本当に眠いから手短に済まそうね』

「ええ、そうね！そのフロックコートよく似合ってるわ」

『どうも』

そんな短い言葉ばかりを返す、姉弟会議が始まった

より良いホテルにする為に必要な事は何か、天使の虐殺を止める為にできる事は何か…

僕も久々にこの地獄の現状を知る形になった

「1度、パパが天使と話が出来る会議の場を作ってくれたの」

『へぇ…知らなかった。結果は？』

「全然、駄目だった。…でも！あのアダムが1番偉いって訳じゃない。必ず話を聞いてくれる天使だっている筈なの」

『…もう1度お願いしてみる？父さんに』

「ううん…もう少し考えてみる」

『だね』

僕も実際、父さんに会いたくない理由があるし…

『ふぁあ……眠』