地獄のプリンスは今日も死にたがり (ページ5)

今日:18 hit、昨日:23 hit、合計:28,338 hit

4話ページ5

チャーリーside

「そうだわ…！これから少しずつ慣れていく為にも、毎日1時間だけでも降りて来て皆と過ごす事！

そうすれば、きっとAも馴染んでくる筈よ！」

早々とドアノブを握るAを引き止め、両手を包み込んでそう言う提案をする

だって折角、出てこられたのよ？勿体ないじゃない

『、鬼か…？』

「きっと、良い練習になるわよ！
そうと決まれば、明日も呼びに来るわね！おやすみ！！」

Aを無事部屋へと送り届け、バギーと話ながら皆の元へ戻ろうと足を進めた

「Aが皆の前に来られて、本当に良かったわ」

「そうだね。私も久々にAを見れた」

「昔はもっと、明るくて元気だったんだけど
いつからか、気付いたら部屋から出られなくなってたの…」

一体何があったのかと考えるも、いつも分からないまま
悶々と考えていればふと、嫌な予感がした

「そして、いつの間にか死にたがりになってた…
どうしようバギー！私、物凄く不安になってきたわ！！

私、もう1回Aに会いに行ってくる！」

バギーを1人残して、Aの部屋へと急いで向かった＿＿＿

Aside

ﾊﾞﾀﾝ…

『はあぁぁ…疲れた、』

多分、半年分くらいの体力を今日で使い切った
チャーリーの顔を見るのも久々で、少し大人っぽくなってた

でも、そんな事はどうでもいい

ﾊﾟﾁﾝｯと指を鳴らし周りをガーデンから、薄暗い部屋へと風景を変える。部屋の真ん中にはキングベッドを魔法で出し、そこへ倒れるようにベッドへ沈む

今は明るい気分になれそうにない

『ゔぅ…、薬』

枕の下に手を入れ、手探りで薬瓶を探す
父さんに作って貰った僕専用の薬

瓶の蓋を開けようとした時

『(どうも、落ち着かない…。久々に姉に会い、こんなにもあっさり普段通り戻れるものだろうか)』

あの天真爛漫な上、トラブルメーカーなチャーリーだ

有り得ない…。すぐ様、薬を枕の下に隠し整えた

…どうやら、僕の予感は当たったようだ

ｶﾞﾁｬ「A！！やっぱり私、心配で…！、何してるの？」

『…健康促進ストレッチ(((』

「へ、へぇ…そうなのね、良かったわ
ほら、またアレが再発しちゃったらって思って…」

『あ〜！アレね、大丈夫だよ
薬を飲んで楽になろうなんて1ミリも思ってないよ

薬に触ったことも無い(((』

「そう、良かった安心したわ！
なら今日はゆっくり休んで、また明日ね！」

本当に嵐のように過ぎ去って行く姉

…全くもって安心できないな