地獄のプリンスは今日も死にたがり (ページ24)

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22話ページ24

Aside

約束を守れなかった…。チャーリーを護れなかった…。
今まで、約束を破ったり守れなかった事はなかったのに

僕がこんなにも約束に拘るのは、自分を戒める為だ

約束を守れる度、僕は安心した。まだ、正常なんだって
約束事で自分を縛る度、自分の生き甲斐にもなった

何でもそうだけど、辞めるのは簡単だ。逆に続けるのは難しい

約束も同じ。破るのは簡単、でも守るとなるとずっと守り続けなきゃならない

1つでも破ってしまえば、この先どんどんルーズになってしまうかもしれない…それが僕は恐ろしく怖い

その内どんどん放漫になって何れ、腹のコイツを地獄に放ってしまうんじゃないか…とかそんな悪い想像をしてしまう

「A、俺はこのホテルを守りたいって思ってる
アンタがチャーリーを守りたいって言う気持ちと同じ位にね

俺にはこのホテルが必要だ。ここで俺は変われた、これからだって…」

だから頼むよ…力を貸してくれ、。と眉をひそめ僕を見てくるエンジェル

『、約束1つも姉の事も、満足に守れない僕に何が出来るっていうの…』

「出来るさ！俺達皆でなら守れる、ホテルもチャーリーもその他の大切なものだって

その為には、Aの力も必要なんだ」

ギュッと僕の両手を優しく包み込むエンジェル。力強くも何処か優しい握り方。彼もまた、苦労してきた事が容易に伺えた

だからこそ、守り抜きたいんだろう

『…分かった、。……頑張ってみるよ』

そう言うと、パァっと明るく笑顔になったエンジェル。悩みも吹っ切れたように、上機嫌に下の階へと降りて行った

頑張る…頑張る、かぁ……。また頑張るのか

頑張るって一体なんだ、何処までが頑張ったと言えるんだ
何処までいくと終わるんだ。いつだ…、いつ？

父さんと母さんが別れて、チャーリーが地獄の皆を救いたいって言い出した時から、僕はずっと頑張ってる筈だ

今では恋人であるバギーが傍で、チャーリーを護ってくれているものの、それ迄は僕がずっとより気を詰めて、堅守して来た

今ではチャーリーの行動も落ち着いたものの、初めは酷かった
後先考えずの行動だから、姉に近づこうとする輩も多かった

姉を穢すまいと、後ろで僕は頑張ってきたんだ…、ずっと

なのにまた頑張れって言うのか

『、もう嫌だ…。もう…沢山だ』

本当は約束なんてものも大嫌いだし、この腹の事も大嫌いだ。チャーリーも、父さんもその他全部全部

『大ッ嫌いだ……！！！』

…＿＿＿＿＿ ¿