地獄のプリンスは今日も死にたがり (ページ21)

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20話ページ21

Aside

『って、言うことがあって…。部屋から出て来ない』

電話の相手は父さん。会議で起こった事を話している

チャーリーを護りたいが、僕が護ってあげられるのはその身に危険が及んだ時だけ

内部から出来た傷は、護ってあげられない

『父さん…来られたりしないかな…。そしたらチャーリーも、元気になったり…するかも』

「すまないね、A。傍に行ってやりたいのは山々なんだが、今はどうにも向かえそうに無いんだ」

『そ、そうだよね…。ごめん、無理言って
僕も続けて声を掛けてみるよ』

そう言って、電話を切った。…多分声色からして、鬱が酷い日なんだと思う

溜息を着いては、あれから違和感の残る腹を擦る

『…気色悪い』

そう呟いた時だ
ホテル中に駆け巡った凄まじい魔力。最悪なのは契約を交わす時に感じる、一方的に強い魔法力だという事

『なんで…、チャーリーｯ、、！』

急いで、姉の部屋に向かい扉を開けた。僕の一足遅れて、バギーも駆けて来る

「A！」

『ｯ何でだよ馬鹿ｯ！何を対価にした、何を差し出したの！！』

「Aｯお、落ち着いて」

「大丈夫ですよ、魂はとってません」

『僕は言ったはずだ、姉に手を出したら容赦しないってｯ』

感情に身を任せ、悪魔らしい容姿へと成り変わる

内容なんて知らない。僕は姉に取り引きさせてしまった事に、酷く敗北感を感じた

「A、落ち着いて！大丈夫よ、対価は無害にならない頼みを聞くってだけよ！大丈夫」

『…チャーリーは分かってないんだ。、

今まで僕は君に纏わりつく邪から護ってきたのに、これじゃ無意味だ』

姉の肩に手を置き、言い聞かせる様に言うけど、きっと届かないだろう…僕の気持ちなんて

「A、私を守ろうとしなくていい。私は、私で戦える大丈夫よ。信じて」

『(信じて…かぁ。偶には、僕の事を信じてよ)』

「カミラ、彼女は天使の倒し方を知ってる。」

「カミラ･カーマイン…？倒し方って…そんなの私も知らない」

「知ってたら、私達に教えた？」

「…ｯチャーリー、！」

心做しか、バギーに対して強い言い方をするチャーリー
倒し方を教えて貰えるよう、カミラの所で聞いて来いとバギーに、機会を与えてる

別に2人がどんな関係になろうと、僕が知った事では無いけどずっとこうは嫌だな

でも僕は、本心を知っているから心配はしていない

その後バギーはカミラの所へ、チャーリーはアラスターについて行き、ホテルを出て行った