伍拾参 ページ13
「戦って何も無しでは、君は本気を出してくれないかもしれない、と思ってね。本当に申し訳無いことをしてしまった」
「じゃ、じゃあ」
「現状維持だよ。協力してくれてありがとう、もう行って大丈夫だよ」
「は、はい!!」
男は言うや否や、さっさと立ち去ってしまった。
残されたのは、お館様と柱とA。
「さて、Aが勝った訳だけど。」
お館様が柱の面々を見回した。
「まだ、彼を鬼殺隊に入れるのを拒む子はいるかな?」
柱の人達は無言で何も言わない。
と、いうことは…?
「それじゃあ、Aを鬼殺隊に入れてもいいね」
「御意に!!!!」
Aは飛び上がりそうに嬉しかった。
(やった、ついに刀が貰える!!嬉しい、嬉しいな。また刀が振るえる!)
「ただし、」
(ん?)
「Aは鬼殺隊、ではなくて"仮"鬼殺隊員になってもらうよ」
「え?」
戸惑っているのはAだけではないようで、柱の面々もざわついているのが分かった。
ただ、1人を除いては。
「お館様」
スっとその人は手を挙げた。
蝶々の髪留めの、綺麗な人。
「それは、つまり…『候補者』ということですか?」
「そうだよ。
…しのぶは、『候補者』のことを知っていたんだね」
「…以前、たまたま知る機会がありました」
蝶々の髪留めの人はそれ以上何も言わなかったけど、その瞳からは拭いきれないような悲しみの色が窺えた。
なんだ、候補者って。何の?
「Aにもみんなにも、説明がいるね。
仮鬼殺隊員とは、その名の通り鬼殺隊の仮要員ということだよ。任務の内容は鬼殺隊の子と変わらないけど、鬼殺隊の子達とは違って階級がない。
ずっと、ただの仮鬼殺隊ということなんだ。」
「任務の内容が変わりないのならそれでいいのですが、なぜ、自分が仮鬼殺隊員なのですか?」
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ぴえんはけつの穴 - 嘘だろなんでハートついてないんだ…!こんな神作つけないほうがおかしい…設定も文もキャラの関係性も何もかもが面白いです…!! (10月30日 15時) (レス) @page25 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 黒豆粉さん» コメントありがとうございます!素敵な作品と言っていただけて、本当に嬉しいです!これからも更新頑張っていきますので、よろしくお願いします! (2019年11月18日 23時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
黒豆粉 - とっても素敵な作品!!!!すっごく好きです!!とっても面白くて続きが気になります!!!更新頑張ってくださいね!!!待ってます!!! (2019年11月18日 18時) (レス) id: a216a85358 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 雷斗さん» 大変失礼しました、すぐに直します!教えて下さりありがとうございます!! (2019年11月10日 12時) (レス) id: 8446f3cd09 (このIDを非表示/違反報告)
雷斗(プロフ) - 度々すみません、!柒拾参の6行目ですが、1時間時間になってます、! (2019年11月10日 11時) (レス) id: 3d539c4143 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハナ | 作成日時:2019年9月25日 23時