壊れた星の輝きを【鬼滅の刃】【時透無一郎】

漆 ページ9

ここは……



目を開けると私の視界には虹色の2つの目が写った



「やぁ、起きたんだね。」




……は？




なんで私が鬼の膝を枕にしてるわけ？



刀は、無い




……そりゃそうか







私が起きようとすると



「まだ、起き上がらない方がいいと思うなぁ。A殿はもう2週間も魘されていたんだからね」




そういえば私っ！！





『……う、ぁ……ｯ』




手を見ると異様に伸びた爪
口元を触ると牙がある



髪も、膝くらいまで伸びている



『……あれ？ 私…』




記憶、無くなってない？


…いや、まだ人を食べてないからだ





おそらく人を食べた時、私は真の化け物になる





急に琵琶の音が鳴り響いた


前を見ると昆布頭、ではなく






『……無惨っ！！』






鬼舞辻無惨






鬼殺隊の最大の敵であり、鬼の始祖







「やっと鬼となったか、A……」





心はまだ鬼殺隊だがな




「さぁ、吐け。産屋敷の屋敷はどこだ」





『言うわけねぇだろ、クソ野郎』






ここで死んでも本望だ




すると急に無惨が険しい顔をした





「……貴様、いつ私の支配から抜け出した!」




は、？ 知らねぇよ




童磨も面白そうな顔で見ている
見んな、どっか行け





「…まぁ、いい。その面を外せ」




話変わりすぎだろ、昆布頭ぁ！！





『なんでお前に見せるために外さなきゃいけねぇんだよ！ 誰が自分から外すかっ』




……ふん、もう腹を括って言ってやる



怖いものしかないがな！！




「童磨、抑えてろ」




「はーい、っちょっとごめんねぇ」



そう言い童磨は私の脇の下に腕を通し、私を捉えた






『離せっ！！ 取るなっ！ ………やめろっ！！！！』





私は思いっきり叫んだが、無惨はあっさりと取りやがった



……クソッ！！ クソッタレ！





私のお面は足元に転がっている




父は絶対外すなって言ったのに
約束破ってごめんなさい、って言いたい






待てよ？






…こいつら人間じゃないしセーフじゃない？




やっと私の中で整理し終わったので周りを見ると









なんだよ、その目





みんなしてこっちを向いている
上弦の壱・弐・参大集結☆ってか？ ふざけんな






さっきまで見向きもしなかった青い刺青が入ったやつとか、目が6つあるやつ、童磨も驚いた表情をしている





『何がおかしい！？ 笑いたいなら笑え！！ 面を取ったのはそっちだからな！ 不細工だからって後悔しても、もう遅いぞ！！』

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