参拾伍 ページ39
私は巾着袋から濃い青色の宝石を取り出した
『…相談ね。正直、わかってるでしょ？
天元のお嫁さんが怒る時って全部アンタのためなんだよ｡真正面から、すまないって言えばあの人たちなら許してくれる。あ、これ、天元に。ラピスラズリだったっけ？ 幸運って意味なんだって
天元なら大丈夫
だけど嫁たちは絶対に悲しませるなよ
……天元、幸せになって』
思ったより言いたいこと結構スラスラ出てきたな
「Aさぁ、最後にそういうの言うんじゃねぇよ
あのなぁ、俺は嫁たちも大事だが、お前も大切なんだよ、派手にな
俺の幸せにはAが必要なんだよ」
私だって天元が大切で、必要だ
でも、今の私にその権利は無い
『私、ちゃんと見てるし一緒にいるから。大丈夫だよ
天元のお嫁さんたち言ってたんだよ、天元様をお願い、ってね
私は言われた通り、天元を守ってきたつもりでいた
でもね、守られてたのは私だった
もう天元は人をしっかり支えられる、守れる
だからさ、私ができない分は天元がやってよ
自分自身も守りながらも他の人を守る
ド派手な祭りの神なら、できるでしょう？』
私はもう前と同じようには動けない
日を避けなきゃいけない
私の代わりをできるのは天元だけ
私のことをよく知っている天元にしか、頼めない
「そう言われたら断れねぇじゃねぇか。お前の代わりなんて荷が重すぎるだろ…｡仕方ねぇな
……ただこれは、お前が戻って来るまでだ
俺は、Aが帰ってくるのを待ってるからな」
『うん、わかった。
……多分戻らないけどできるだけ考えてみるよ』
「�猝瓩譴覆き瓩犬磴覆�て�猝瓩蕕覆き瓩辰討箸海蹐�お前らしいわ」
私は天元と肩を抱き合った
がっしりしている胸板に少しドキドキしながらも、私はしっかりと抱き返した
『……しのぶ』
私がそう呼ぶと、ずっと俯いていたしのぶが顔を上げた
その目はもう既に腫れていた
『……しのぶ、私はねしのぶに2度目にあった時、あまりの変わりように驚いたんだ
まるで、カナエさんのようだったから
童磨は後で私が話をつける、何としてもね
だけど今は童磨の話はやめよう。せっかくのしのぶとの話なんだ
それさえも童磨に邪魔されてたまるか
……先にしのぶには渡しておくね』
私は紫色の宝石を渡した
この宝石にはちょっとした効果がある、らしい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
HAL(プロフ) - つぶつ部さん» 読んでくれたんですか！？嬉しいです😭✨そう言って貰えると嬉しいです！更新頑張りますｯ！つぶつ部さんの作品も追いかけますねっ！ (2月4日 9時) (
レス) id: 27d3207755 (このIDを非表示/違反報告)
つぶつ部 - わわ、宣伝ありがとうございます…‼︎HALさんの作品好きなので続編も追いかけ続けていこうと思います‼︎更新頑張ってください‼︎‼︎ (2月4日 9時) (レス) @page50 id: d8f8b43967 (このIDを非表示/違反報告)
HAL(プロフ) - melodyさん» こちらこそはじめまして！！！楽しんでいただけているようで良かったです！！更新頑張りまっす！！嬉しかったのであと2・3話出すことにします！！今しばらくお待ちください！！！ (1月28日 21時) (レス) id: 27d3207755 (このIDを非表示/違反報告)
melody(プロフ) - はじめまして。面白いです！お忙しいと思いますが更新楽しみにしてますのでよろしくお願います！ (1月28日 21時) (レス) @page20 id: 648912d438 (このIDを非表示/違反報告)
HAL(プロフ) - ゆきさん» 読んでくれてありがとうございます( > <。)コメントめちゃ嬉しいです！！これからも更新頑張ります！！ (1月28日 18時) (レス) id: 27d3207755 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HAL | 作成日時：2024年1月24日 21時
