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幕末・夜明け ページ25

陸奥守は体の震えが止まったのを感じた。背中の温もりのせいか、安心感のせいか。
長曽根に助けられた事は確かだ。
緊張がほぐれるとなんだか視界が開けた気がした。先程より敵の居場所が分かる。

よーく狙って…バン!

命中した。鳴き声とも悲鳴ともつかぬ金切り声が闇に響いた。


陸「勝てばいいんじゃ勝てば!」


地面に伏し弾丸がめり込んだ敵短刀に向かって刀を振り下ろす。黒い霧に包まれて消滅した。
一息ついていると、


和「おーいこっちにいたぞー」


皆二人を探していたらしい。他の四人がホッとした様子で駆け寄ってきた。


和「倒したみたいだな」

陸「無事か?怪我をした者は?って当然じゃな」


挙がった五本の腕を見上げて苦笑した。

丸い球を空中に投げ、桜吹雪に包まれる。

今日は特別疲れた。きっと主は明日の内番は免除してくれる。手入れ部屋はすぐに入れるだろうか。
そんな事を考えながら目を瞑った。








目を開けるとそこはもう見慣れた景色だった。
古めかしい社。本丸に続く石畳。そして、


「おかえり。よくぞ無事に戻ってきたな」


加「主ー俺疲れたー。明日…今日は寝坊していいよね?」


安定を支えて立つ加州の肩をポンと叩く。勿論だ、とその顔は言っていた。


堀「兼さん?!こんな所で寝ないで!!」


器用に立ちながら寝ている和泉守の手を引いて堀川は本丸に向かう。


長「主も疲れただろう。早く戻るといい」

「でも、お前たちは」

陸「わしらは興奮して暫く眠れなさそうじゃ。明日の近侍への引き継ぎもあるきに。気にせんでええ」


朝に支障が出ても知らないからな、と言い置き、あのふかふかの布団へ欲望のままに向かう事とする。









そして数時間後、夜が明ける。

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いづみ(プロフ) - 餅田さん» コメントありがとうございます。がんばります! (2020年8月19日 14時) (レス) id: 28595e5e52 (このIDを非表示/違反報告)
餅田 - 続きカモン! (2020年8月1日 23時) (レス) id: b17d16c344 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いづみ | 作成日時:2019年2月28日 23時

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