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銀時サイド
”私は水白の人間なんだよ・・・”
苦しそうにそう口にした暁。
全然知らなかった。
というより、もう少し変えてもよかったんじゃないか？
あいつが、
今更家にとらわれるような奴には見えない。
”銀時、私は何があっても、
自分の意志に沿っていけるようになりたい”
昔聞いたことがある意思。
あいつに一体何があったんだろうか。
・・・・・そんなことよりも。
あいつがそんなことになっているって、
俺も高杉もヅラも、
誰ひとり気づけなかったってことだ。
俺達より剣が強くて、
そこらの男よりも男らしくて、
いつも明るく笑っていた暁。
俺らの中で、
大切な存在だったはずなのに。
”どんっ！”
「っ！
悪い、考え事してた」
「こちらこそ申し訳ないッス。」
いい身なりの、
柔和な笑みの男。
「それじゃあ」
そう言って歩き去っていく。
あんな男が、歌舞伎町に何の用だろうか。
昼間っから、キャバクラに行くような顔でもなかったしな・・・
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作者名：語り屋誠 | 作成日時：2017年3月7日 5時
