蛇の子達 ページ48
ハリー達と離れてみてわかったことは、私には友達はいても親友がいないことだ。
ハーマイオニーはたまに授業を一緒に受けてくれるが、ハリー達が怒ったように手招きすると困ったように離れていった。
ラベンダーとパーバディも誘ってくれるが、如何せん二人がとても仲が良いので私は時々除け者になる。
シェーマスやディーンも友達だが、彼らは男の子で、私は女の子だ。
共に行動してくれることは、なかった。
そんなこんなでくさくさしていたある日の朝、一人で大広間へ歩いていると、後ろから声をかけられた。
「やぁ、A。最近ずいぶんと暇そうじゃないか。ちょうど僕も、クラッブとゴイルが寝坊をしてな。
一人で朝食を摂ろうと思っていたところなんだが、君がもしよければこちらへ来ないか？」
私はぱっと振り向いて、声の主に歩み寄った。
ドラコは驚いたような顔をしていたが、私は思わず彼の手を取って礼を言った。
「あら奇遇ねドラコ。私も今日は偶然一人だったの。是非ご一緒させてもらうわ」
ドラコは何故かドギマギしていたが、すぐに優雅に私の手を取ってスリザリンのテーブルへエスコートしてくれた。
見慣れぬ赤が近づいたことにスリザリン生達はざわついたが、私を知っている人達が宥めたようですぐ静かになった。
「皆、彼女はA・ドレッドノートだ。偶然そこで会ったので連れてきた。仲良くしてやってくれ」
あのドラコが紹介したためか、チラホラと話しかけてくるスリザリン生がいた。
私はここぞとばかりに彼らと会話をし、そこにドラコが混じって私との仲の良さをアピールし、さらに新たなスリザリン生が会話に参加して…。
いつしか、私はスリザリン生の中で人気者になっていた。
曰く、グリフィンドールだけど話がわかる、純血だし、上品だし、うるさくないし話も面白い。
何より、ドラコ・マルフォイに気に入られている。
私はただ、彼らの話を否定せず、こちらの主張をしなかっただけだ。
要は、ちょっと丁寧に話をするだけでスリザリン生とはすぐ仲良く出来る。
それでも、数日ずっと一人だった私にとってはとても楽しい時間だったし、そのあと魔法薬学の授業も一緒に受けて、昼食も夕食も誘われた。
その日から私は、スリザリン生達と毎日を共に過ごした。
「…ちょっとは、元気になったか」
そっぽを向いてぼそりと呟くドラコに、私は満面の笑みで答えた。
「ええ、ありがとうドラコ。本当に貴方は、とっても素敵な私の親友ね」
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アキラ(プロフ) - 凜香さん» コメントありがとうございます。更新がなかなか遅くてすみません。あんまりデレが強めのスネイプ先生が苦手なのでうちのスネイプ先生は遅咲きかもしれません、ごめんなさい… (2020年1月15日 23時) (
レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
凜香 - オモシロイでーす！ちなみに私の押しはスネイプ先生ですね。 (2020年1月15日 0時) (レス) id: a8e855356f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキラ | 作成日時：2018年12月17日 15時
