クリスマス休暇の出来事4 ページ43
「来ないことはないとは思っていたけど、やっぱり来てくれて嬉しいよ」
「まぁ、自信たっぷりね…確かに、あのマルフォイ家から招待状が来て、断る人なんていないでしょうけれど」
ドラコに手を引かれながら、クスクスと笑う。
どこへ行くのかと思いきや、料理が置かれているテーブルへ一目散に連れていかれた。
「女性は甘いものが好きだと聞いた。君はどうだ？」
「ええ、私も例に漏れず大好きよ。けれど、来て早々に食べ物を漁り始めるのは如何なものかしら、と思うけどね」
手渡されたクッキーをかじると、程よくサクサクとしながらもしっとりと甘く、とても美味しかった。
さすがは名家、素材も良いものを使っていそうだ。
と、その時。
「…あ、」
広間に、見知った人物が現れた。
…スネイプ先生だ。
「スネイプ先生も招待したの…？」
「当然だ。挨拶に行くぞ、ついてこい」
コウモリのような外套を脱いでいる最中のスネイプのもとへ、ドラコが足早に近づく。
するとこちらに気づいたのか、スネイプが片眉を器用に吊り上げて鼻を鳴らした。
「やぁ、ドラコ。今日はお招きありがとう」
「こんにちは、スネイプ先生。お越しくださりありがとうございます…」
「ところで、そちらのお嬢さんはどうしたのだね？」
嫌味ったらしくこちらを見てくるので、私も嫌味ったらしく笑顔でカーテシーを披露した。
「まぁ、スネイプ先生。私の顔をお忘れですか？A・ドレッドノートですわ。お久しぶりです」
「…ふん。あまり羽目を外すんじゃないぞ」
ここがマルフォイ邸だからか、スネイプはそれだけ言ってマルフォイ夫妻の元へ去っていく。
それを眺めていたら、スネイプが妙な歩き方をしていることに気づいた。
どうにも、片足を引きずるような…。
ひょこひょこと、不格好な歩き方だ。
「スネイプ先生、足がお悪かったかしら」
「いや…休み前から、足を怪我されていたと記憶しているが、」
ドラコと2人で首をかしげ、しばらくスネイプを見ていた。
そして湧いたのは、成人した、しかもスネイプのように魔法薬学に長け、ホグワーツの教授として働くような立派な魔法使いが、そう簡単にしばらく足を引きずるような大怪我をするだろうか、という疑問だ。
たとえば、本当に珍しいが…スネイプが魔法薬の調合中に煮えたぎる薬をこぼして火傷した、とかならまだわからなくもないが…。
火傷で、足を引きずるだろうか？
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アキラ(プロフ) - 凜香さん» コメントありがとうございます。更新がなかなか遅くてすみません。あんまりデレが強めのスネイプ先生が苦手なのでうちのスネイプ先生は遅咲きかもしれません、ごめんなさい… (2020年1月15日 23時) (
レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
凜香 - オモシロイでーす！ちなみに私の押しはスネイプ先生ですね。 (2020年1月15日 0時) (レス) id: a8e855356f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキラ | 作成日時：2018年12月17日 15時
