三頭犬 ページ28
しばらくして、三人は息を切らして帰ってきた。
ハーマイオニーは何も言わず、ハリーとロンを睨みながら女子寮へ戻って行ったが、二人は興奮した様子で私に詰め寄ってきた。
「A！君が言う面白いものかはわからないけど、すっごいのを見つけたんだ！」
「あらまぁ、何があったの？」
「三頭犬がいたんだ！！こぉーんなおっきなやつが！」
「三頭犬？！…ケルベロスかしら？でも、なんだってそんなものが。どこにいたの？」
「よく覚えてないけど…。たぶん、4階の右側の廊下だ。ダンブルドアが、入学式に言ってたところだよ！」
とても痛い死に方をしたくなければ、今学期一杯4階の右側の廊下には入るな。
入学式の時、ダンブルドアが確かに言っていた。
今学期一杯ということは来年はいないという事だし、おそらく去年もいなかったのだろう。
では何故、今ケルベロスを城内に入れたのか？
私達はしばらくあーだこーだ言っていたけれど、翌朝のことを考えて大人しくベッドへ入った。
✤
数日後の朝、大広間へ行けば、疲れた顔をしたハーマイオニーがオートミールをのそのそと食べていたので、私は隣に座って、サンドウィッチをしこたまぱくついた。
暖かいスープを流し込んでいると、テーブルの少し前の方が騒がしくなった。
ハリーのところに大量の梟が舞い降りて、なにか細長くて大きな包を落とす。
その様子を首を伸ばして見ていたら、彼らは大喜びで包を開けていた。
隣に座っていた上級生曰く、ニンバス2000という最新型の箒がハリーに届いたらしい。
それを聞いたハーマイオニーは、酷く不愉快そうな顔をした。
食後、突然ハーマイオニーが立ち上がって足早にどこかへ向かうので、私は急いで追いかけた。
「どこへ行くの？ハーマイオニー」
「あのバカ二人のところよ。Aったら、見損なったわ。どうしてきちんと止めなかったのよ」
「失礼しちゃうわ。私だって、前もってきちんと頼まれていたら真面目にやったもの。
それなのにハーマイオニーはいきなり私を揺すり起こすから、私すごく嫌だった！
それに、真面目に止めたとしてもあの二人が言うことを聞いたかどうかはわからないし。
悪かったとは、思ってるけど」
「…ごめんなさい。あの時、ずっと一人で考えてて、つい突然の行動になってしまって」
ハーマイオニーが眉を下げた。
私はため息をついて慰めようとしたけれど、前方からハリー達の嫌な感じの声が聞こえたため口を噤んだ。
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アキラ(プロフ) - 凜香さん» コメントありがとうございます。更新がなかなか遅くてすみません。あんまりデレが強めのスネイプ先生が苦手なのでうちのスネイプ先生は遅咲きかもしれません、ごめんなさい… (2020年1月15日 23時) (
レス) id: bba48d4b5f (このIDを非表示/違反報告)
凜香 - オモシロイでーす！ちなみに私の押しはスネイプ先生ですね。 (2020年1月15日 0時) (レス) id: a8e855356f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アキラ | 作成日時：2018年12月17日 15時
