【呪術廻戦】傷だらけの幼女

4話　新しい生活2 ページ6

「他に痛い所はないかい？」

貴女「ない、、です。ありがとうございます、家入先生」

淡々と喋る言葉からは感情というものがごっそりと抜けていた。

「そっか、、。また何かあったら教えてね。相談にものるからね」

家入は神無に服を着させて、棒キャンディを渡す。

貴女「えと、、これ」

「飴だよ。食べたことはないかい？」

神無を椅子に座らせて聞いてみる。

貴女「ない、です。良いんですか？」

「君に食べさせたくて渡したんだよ」

家入は会話出来ることに安堵したのと子供らしからぬ言葉使いに少し胸を痛める。

ガラリと保健室のドアが開き、そちらに目を向けると問題児がいた。

「硝子、ありがとう」

「問題無いよ。後、日にち経ち過ぎて術の効き目が悪いとこあるからこれ塗って」

硝子はそう言って五条に塗り薬を渡す、

五条の背後から黒い髪の男が近付き、神無の前でしゃがんだ。

「こんにちは。私の名前は夏油傑。君のお父さんの友達だ。よろしく。君の名前は？」

貴女「化野神無、です。よろしくお願いします」

「自己紹介出来るだなんて凄いな神無」

五条は、神無の隣にしゃがみ褒めた。

「神無。じゃあ、僕達の家に帰ろうか。硝子に『ありがとうございました』って言おっか」

「悟、もうその言葉はその子から聞いたよ」

「え、うそっ！僕の子天才じゃん」

五条はそう言って神無を抱き寄せる。

「じゃあ、『またね』って言おっか」

貴女「またね」

「はい、またね」

「さようなら、また遊びにおいで」

神無は、悟に抱えられて車へと着く。

「此処から家はそんなに遠くないからね」

そう言って、車を走らせた。









ーー

神無は驚いた。家が広すぎる。

自分が住んでいた家の何倍も。

「驚いてるね。此処が今日から神無の家だよ。神無、お帰り」

貴女「？」

「今に帰って来たら『ただいま』って言うんだ。で、僕が『ただいま』って言ったら『お帰り』って言うの。分かった？」

貴女「ただいま」

「お帰り。さぁ、手を洗おっか。夕飯何がいい？」

その言葉にあの人の言葉を思い出す。

『お腹すいた？化け物なんかにあげる物なんて無いわよ！もう、あっち行って‼』

貴女「お腹、、あんまり空いてなくて」

悟は、神無の目の光がスッと暗くなったのを見た。

「そっか、なら軽くゼリーでも食べよっか」

その子の軽く震える手に自らの手を重ね、リビングへと向かった。

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