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3話 幸せ ページ5

貴女「それに、私はもうあの人の子供じゃないの。養子ってことで違う人にお世話になってるから」

「本当にいいの?」

貴女「うん。だから、内緒だよ。絶対に言っちゃダメだよ‼」

私は、自分の気持ちに嘘をついて言う。

本当は、お母さんとお父さんと兄さんと一緒に暮らしたい。

けど、それがもう叶わないことは知っている。

貴女「これで、いいの」

私は、本丸へと帰った。














ーー

本丸に着くと、相変わらず嫌な空気だ。

私が邪魔だと視線で訴えてきている。

「やぁ、人の子。いつまでここにいるんだい?」

髭切がゆっくりと歩いて来る。

貴女「この本丸が機能するまで」

「本当に邪魔だよ」

髭切は、私の首を掴む。

「細いね。握り潰せるんじゃないのかな?」

そう言って力を入れる。

「君が死んだらどうなるんだろうね?」

貴女「どうもしないよ。私を助けには誰も来ない」

「へぇ、、、。聡い子は嫌いじゃないよ」

髭切の爪が皮膚に食い込む。

貴女「っ!」

「綺麗に手当されたんだね。でも、僕達は君を傷付けるよ」

貴女「良いよ」

その瞬間、髭切は私の肩を思い切り噛んだ。

貴女「っ⁉」

「痛い?痛いよね。あぁ、血が沢山流れてるね。出欠多量で死ぬんじゃない」

私は、意識を保てなくて気を失った。









ーー

目が醒めると、布団の中だった。

貴女「な、、んで、ここ」

「おっ、起きたか。大将」

貴女「や、げん?」

「本当か?」

貴女「な、、にが?」

「捨てられたってのは」

貴女「うん。要らないんだって」

きっと、こんのすけ辺りに聞いたんだろう。

「帰りたいか?家族の元へ」

貴女「うん」

「悪い。俺っちじゃあ、どうにも出来ない」

貴女「大丈夫。もう、諦めたから」

「大将、、、」

泣きそうに語る神無を見て、薬研は拳を握る。

自分だけは、この子の味方でいようと誓った瞬間だった。

「俺っちが守ってやる。だから、泣くな」

貴女「泣いて、、ない」

薬研は、小さく、弱い神無をそっと抱きしめた。

4話 約束→←2話 探偵



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鈴木 なつみ(プロフ) - またコラボ作って欲しいです 次の作品も楽しみにしてます (2018年7月6日 17時) (レス) id: d8cc4f9f40 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 黒狗さん» ぉおう…(´・ω・`;) (2018年7月6日 11時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
黒狗(プロフ) - 輝さん» ごめんなさい。完全に忘れてました (2018年7月6日 9時) (レス) id: 10e52e1588 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あの疑問なんですが9話で"コナン君と知り合った後、少年探偵団と仲良くなったのだ"と夢主は言っていたのに何故21話では少年探偵団と自己紹介してるんですか? (2018年7月6日 1時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
こだぬき(プロフ) - お話読ませて頂きました!最期不穏な影が現れましたね…主人公ちゃんは幸せになって欲しいです!これからも更新楽しみにさせて頂きます!後、私も下手ながら作品書いてますので、よろしければ是非遊びにいらして下さい! (2018年6月4日 17時) (レス) id: d065086080 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒狗 | 作成日時:2018年5月12日 14時

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