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休日のフェニックスワンダーランドは案の定人で溢れ返っていた。

前回の来園で学習した俺はサングラスは置いてきた。結構気に入ってたんだけど。

いやいや、そもそも今回は遊びに来たんじゃないだろ、と己を諭す。あの四人のショーを、今度は真っ向から観たかった。

看板や地図の誘導に従いながら園内を進んでいくと、段々と自然が多くなっていることに気付く。


「ワンダーステージは、っと……げっ、正規ルートも森の中かよ」


前と違うのは、結構な数の客が皆同じ方向へと進んでいることか。これ全員があそこに行くとなると、座席はあっという間に埋まりそうだ。

その中に、子供連れ以外にも若い学生やグループが割といるのに驚く。事前に見たパンフレットでは、演目はいかにも遊園地、って感じの子供向け作品っぽかったんだが……。


「ショーマジ楽しみなんだけど。SNSとかで噂になってるワンダショが演るんでしょ?」
「そ。ってか今日誘ったのはこれ見せるためだし。ほんとすごいから」

「ママ、今日もペガサスと会えるかなぁ?」
「そうねぇ、今日は違うお話だから、そっくりさんに会えるかもね」

「マイフレンド、合言葉は?」
「ルールをわきまえ楽しいヲタ活。さて今日も気張って行きましょう」


SNSで取り上げられているとか、根強いファンがいるとか、過去作の登場人物の名前だとか。どうでもいい部類に入る知識を頭に詰めながら歩くこと数分。無事に目的地へと到着。


「すっげぇ人気だな……そんなにすごいのか、ワンダショとやらは」


辺りを見回しながら最後方付近の席に座る。本当に、想像していた何倍もの人。少し侮っていたかもしれない。やがて開演五分前のブザーが鳴り、改めて気持ちをステージに集中させる。

胸の高鳴り、少しの不安。子供がびっくり箱を開ける時のような感情が体の中をぐるぐると伝う。何故こんなにもぐちゃぐちゃな気持ちを抱えているのか。答えは明白だ。

ああそうか、俺は怖いんだ。この先を見て、あれを突きつけられるのがどうしようもなく、怖い。

ステージが暗くなり、ナレーターによる語りが始まる。煮え切らない俺を置き去りにして、ショーは静かに幕を開けた。

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ありに(プロフ) - 5年ぶりに夢小説を漁ってたらとんでもない神作品に出会ってしまった…応援してます☺️ (2023年3月10日 19時) (レス) id: 1064f8688a (このIDを非表示/違反報告)
ただのせかおた - 最初の注意事項とか舞台挨拶(?)みたいな感じで書いてるのめっちゃ素敵です!!お体には気をつけてこれからも頑張ってください💍応援してます!! (2023年1月21日 23時) (レス) id: 5310fc155c (このIDを非表示/違反報告)
kubota6(プロフ) - この作品めちゃ好きです!応援してます! (2023年1月10日 23時) (レス) @page17 id: a05e9c9f42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:詩声 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年1月6日 9時

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