今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1,578 hit
小｜中｜大
〜 回想 one 〜 ページ9
．
「 だーいき、早く行かないと学校遅刻に
なっちゃうってば。」
大貴 「 げっ、やべえ 急ご！」
自転車に乗って二人思いっ切りペダルを
踏み込む。
わたしの古い自転車はギシギシ音を鳴らして
大貴の新しい自転車は風を切る音を奏でる。
同じ赤色の自転車。
信号を待ってる時にメロンパンを齧ってると
大貴 「 なあ、もっと気品がある方が俺は
良いと思うんだけど。
都会に出たら白い目で見られちまうぞ？」
って言われる。
「 良いの。わたしはこの街から出るつもり
なんてさらさら無いよ。
わたしはここが好きなの。ここで夢を叶える
って決めてるから。
大貴だって分かってるくせに。」
これでもかとメロンパンを口に詰め込んで
信号が変わると同時にペダルに力を込める。
後ろからシュンシュンと風を切る音と
大貴 「 まあ確かに。
そうじゃなきゃ制服反対に来て、メロンパン
口に詰め込んで自転車漕いだりしねえもんな。」
大貴の笑いを含んだ柔らかな声が耳に
入ってくる。
「 ええ！？
ちょ、早く言ってよ... 」
．
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：橘 | 作成日時：2019年8月19日 21時
