催涙雨 ~ 孤独な夜、雨に流され ~

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「ねえ、「催涙雨(さいるいう) 」って知ってる？」

「さいるいう？」

「今日みたいにね七夕の日に降る雨さんのお名前
のことだよ。雨で天の川を渡れなくなっちゃった
織姫と彦星の涙なんだって。」

「かわいそうだよ！らいねんはふたりあえると
いいなあ」

何時だったか、何十年か昔に聞かせてもらった話

誰に教えて貰ったか忘れちゃったけど、話の内容
はなんだかしっかり覚えてる。

あいつと別れた時も確か七夕だった。

泣いて心が苦しくて逢いたくてたまらなかった。

きっと、わたしは可哀想な織姫だ。

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．執筆状態：連載中