7話 ページ7
*月島side
「あっ、月島くん」
僕の教科書を大事そうに抱え込んで、控えめな声で僕を呼ぶAさん。
その背中には体育館ばきや体育着が透けて見えるリュック。
移動教室、というか体育なのだろう彼女はどこか静かで急いでいる様子。
「ありがとう、また借りるかも！」
「次は貸さないからね」
「えー！ あ、じゃあね！」
静か、というのは取り消すとして慌ただしく去っていく彼女。
いつもしつこいくらいに絡むからか、今日はなんだか淡泊な気がする。
階段の曲がり角の所に友達を待たせているらしく、大袈裟なごめーん！という声が廊下に響いて聞こえてくる。
僕が教室に戻ると、山口が僕の席の横に立っていた。
「Aさん？」
「そう」
「結局貸しちゃうんだから、ツッキーって優しいよね」
「別に」
山口は前の席のやつが席を立ったのを見計らって、そこに座る。
前の授業のノートをしまい、物理の教科書をパラパラとめくってみる。
そこからピラっと、2つにおられたルーズリーフが1枚出てきた。
そこにはアメリカのアニメに出てきそうなほたると思しき変な虫と、大きく丸文字で書かれたありがとう！！と書かれている。
「ツッキー、どうしたの？」
「何が」
「ニヤニヤしてるからさ」
「……してないし」
その紙をもう一度物理の教科書に挟み直し、僕は山口に向き直った。
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ゆめこちゃん(プロフ) - すごく好み、、（？）で、素敵な作品でした、、。きゅんきゅんしましたありがとうございます(; ;) (2020年8月26日 4時) (
レス) id: 6313a1e292 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - 相成るさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけて本当に嬉しいです！御愛読ありがとうございました！ (2020年1月4日 20時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
相成る - すばらしいっ！！ (2020年1月2日 23時) (レス) id: c03a59c17d (このIDを非表示/違反報告)
海石榴《ツバキ》(プロフ) - 時雨 彩さん» 終わってしまうのが名残惜しいですが、とても素敵な作品をありがとうございました！！ (2019年12月20日 23時) (レス) id: 906a0c9fbd (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - 海石榴《ツバキ》さん» コメントありがとうございます。テストがあって更新ペースは遅い時期もありましたが、そう言っていただけて嬉しいです。御愛読ありがとうございました！ (2019年12月20日 23時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
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