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34話 ページ34

*




「Aさん」

「ん?」

「僕の好きな人のこともういいの?」


月島くんに好きな人がいると知ってから1週間が経つ。
いくら月島くんとはいえそこまで聞くのは失礼かと触れずにいたこと。

自分から話を持ち出すということは聞いて欲しい、ということかな。


「……聞いて欲しいの?」

「別に」

「無理には聞かないよ」


私がそう言って笑うと、月島くんはそう、と小さく呟いた。
何となく気まずい沈黙が流れる。

月明かりと街灯が月島くんと私の影を大きく伸ばしていく。
こつこつとローファーの音が響く。

月島くんのくるんとした髪が風に揺れる。


「Aさん」

「ん?」

「好きでいるのって無駄だと思う?」

「思わない!」

「本当に?」


意味深に何度も探りを入れる月島くん。
私は少し戸惑いながらも小さく頷くけど、月島くんは信じない様子。

何度もため息をついて、頭をかいたり。
私が月島くんの顔を覗き込むと、月島くんは少し泣きそうな顔。

なんでそんな顔してるの?なんて気安く聞けるような雰囲気じゃない。
月島くんは私と目が合うとぱっと前を向く。

切羽詰まったような顔をして珍しく声を上げて言う。


「僕が好きなのは君だよ」

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ゆめこちゃん(プロフ) - すごく好み、、(?)で、素敵な作品でした、、。きゅんきゅんしましたありがとうございます(; ;) (2020年8月26日 4時) (レス) id: 6313a1e292 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - 相成るさん» コメントありがとうございます! そう言っていただけて本当に嬉しいです!御愛読ありがとうございました! (2020年1月4日 20時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
相成る - すばらしいっ!! (2020年1月2日 23時) (レス) id: c03a59c17d (このIDを非表示/違反報告)
海石榴《ツバキ》(プロフ) - 時雨 彩さん» 終わってしまうのが名残惜しいですが、とても素敵な作品をありがとうございました!! (2019年12月20日 23時) (レス) id: 906a0c9fbd (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - 海石榴《ツバキ》さん» コメントありがとうございます。テストがあって更新ペースは遅い時期もありましたが、そう言っていただけて嬉しいです。御愛読ありがとうございました! (2019年12月20日 23時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:時雨彩 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年12月11日 22時

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