1話 ページ1
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「つっきしっまくーん!!」
「うわ、出たよ」
高い背に明るい髪色が月に照らされていて暗い帰り道の中で目立っている。
私は月島くんに駆け寄っていく。
立ち止まってヘッドホンを外し、少し迷惑そうに私の方を見る月島くん。
「ねえ月島くん、聞いてよ」
月島くんは面倒な様子を隠そうともせず、軽くため息をついた。
ヘッドホンのワイヤーをいじりながら何?と言う。
私は彼の隣に並んで話を続ける。
「今日ね、うちのクラス研究授業があったんだけど、その時の教頭のカツラが完全にズレててさ」
「禿げた教頭、飛んでくカツラ」
「やめたげて、月島くん」
月島くんは手を口に当てて静かに笑い、私は月島くんの背中を叩きながら大笑い。
街灯の光が私達の影を伸ばす。
私と月島くんの身長の差がより大きくなるように感じられる。
「ねえ、月島くん、今数学どこ?」
「二次関数の終わり」
「私は三角比入ったもんね!」
「授業数の差デショ」
前を見たり上を見たりする月島くん。
私は大袈裟に手を広げて言った。
「というわけで、全然わからないので教えてください!」
「なんで僕が習ってない所を君に教えなきゃなんないの」
「頭いい月島くんならできる!ユーキャンドゥーイット!」
「頭悪そうだからやめて、僕までそう思われる」
「月島くんにも英語と国語だけは負けないから」
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ゆめこちゃん(プロフ) - すごく好み、、(?)で、素敵な作品でした、、。きゅんきゅんしましたありがとうございます(; ;) (2020年8月26日 4時) (レス) id: 6313a1e292 (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - 相成るさん» コメントありがとうございます! そう言っていただけて本当に嬉しいです!御愛読ありがとうございました! (2020年1月4日 20時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
相成る - すばらしいっ!! (2020年1月2日 23時) (レス) id: c03a59c17d (このIDを非表示/違反報告)
海石榴《ツバキ》(プロフ) - 時雨 彩さん» 終わってしまうのが名残惜しいですが、とても素敵な作品をありがとうございました!! (2019年12月20日 23時) (レス) id: 906a0c9fbd (このIDを非表示/違反報告)
時雨 彩(プロフ) - 海石榴《ツバキ》さん» コメントありがとうございます。テストがあって更新ペースは遅い時期もありましたが、そう言っていただけて嬉しいです。御愛読ありがとうございました! (2019年12月20日 23時) (レス) id: 8a1a36a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
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