【ヒプマイ】テニスよりラップバトルが好きなのですが【テニプリ】

13話目 ページ16

.




〈葉猫宮Aさん。至急校長室へ来て下さい。もう一度言います…〉



放送で私の名前が呼ばれてる

しかも、いつも私の愚痴をニコニコ微笑みながら楽しそうに聞いてくれる優しい校長先生に

これは絶対姫川さん絡みだとしても行かなきゃならないね〜

だって、あの優しい校長先生からの呼び出しだもん

行きたく無いけどさ、もう校長室に着いちゃったんだよね




――――ﾄﾝﾄﾝ




もう後戻りできないし…まあ、十四君も学校に頑張って行ってたんだから見習わないとね



『失礼します、3年B組の葉猫宮Aです。放送を聞いて来ました』

「どうぞ」

『はい。……校長先生、(もう大体嫌な予想はついていますが)お話とは何でしょうか？』



校長先生が居ると思ったんだけど……なんで仁王君までいるわけ？

ねえ、校長先生の向かいの席は私の定位置なんだけど!?



「僕からは言いにくいけど……頼みたいことがあるんだ
　それは近々行われる男子テニス部の合宿のマネージャーなんだけどね」

『校長先生には本当に悪いと思いますが、嫌です』



校長先生さ、優しいし頼まれたら絶対断れない体質なの知ってるんだよ私

仁王君が居るってことは絶対にそれわかっててお願いしたでしょ

校長先生に頼まれるなら引き受けるけど、校長先生経由でお願いされたことは引き受けないよ

それに……ヨコハマからシンジュクまで行き帰り結構時間かかるんだからね？



「そこを何とかできんか？姫川の唯一の友達らしいじゃないか
　男子テニス部のR陣もおまんなら、と了承しているんじゃ」



仁王君の口から出たぞ、姫川さん

アウト、絶対アウト。丁重にお断りします



『…更に嫌になりました。姫川さんとは数日前に一度お話ししただけであり
　私自身、放課後や休日は忙しいんです』

「合宿まで後数日はあるぜよ。……これだけでも受け取りんしゃい」



これ絶対合宿の資料だろ

あ、でもこれ一二三や独歩に見せればストップ出るかも

独歩は一二三ほどでは無いけれど私の保護者してくれてるし

これって男子テニス部の合宿だから許可出ないでしょ



『資料、ですか。一応もらっておきますね』

「ﾌﾟﾋﾟｰﾅ」



……仁王君、それ何語？

というか丸井君もだけれど話し方独特だよね

あ、それ言っちゃうと十四君も独特じゃん

そー言えば空却達元気かな

日曜日は空いてるから一人でナゴヤにでも行ってみよっかな




――――――ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗﾗ



私は校長室を出た




.

14話目→←12話目【MC.SNOW】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す