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5話目のお話 ページ5

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藤川家とAの住むハイツは目と鼻の先

徒歩約3分の距離だが

手ぶらで参加するのも良くないと思い

愛車にのって駅前のスーパーへ向かう




駐輪場に停め鍵をかけようと頭を下げた時



「あ、Aちゃん!」



名前を呼ばれ顔を上げると

そこにはタイガースの秋山拓巳投手と

梅野隆太郎選手が並んで立っていた

サングラスにマスク姿の秋山と

帽子を被り同じくマスク姿の梅野

どちらも変装とまではいかないが

知っている人間が見ればわかる、といった姿



「球児さんとこ行くんやろ?俺らもや」


「あき、お前Aちゃんと近い。

 もっと離れぇ」




ぐいぐいとAに近づく秋山に

梅野が間に割って入って静止する



この2人とは藤川の家で何度か顔を合わせている

身長190cm近くもある、大柄で存在感しかない陽気な秋山と

控えめだが、そこにいるだけでなぜか安心感のある梅野

2人とも今のタイガースには必要不可欠な存在だ



「買い出しなら俺らも手伝うよ」



と、梅野が自ら買い物カゴを手に取り秋山に持たせる



「え、俺?」



「当たり前」




梅野に『お前ならできるだろ』

と言われた秋山は口を尖らせて「わかりました〜」と指示に従う



こうなると買い物の会計は全て2人持ち

Aは財布すら出させてもらえない






「いつもすみません、お会計も荷物も…」



前を歩く秋山にAは声をかけた



「そんなこと気にせんでええ

 Aちゃんはおってくれるだけで

 俺らの癒しやけん」


「それはええが…お前レジで値切るな

 恥ずかしか」



ねぇ?と梅野が笑顔でAの方を向く

どうやら秋山がレジ係に値切り交渉をしたようだ



「うん、俺も恥ずかしかった」



秋山本人がそう言うと

3人ともゲラゲラと大笑いし

愛車を押しながら藤川の自宅へ向かった









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作者名:おか(´・ω・`) | 作成日時:2021年7月4日 19時

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