6話.仔犬チャン、堂島の姐さんにお勉強を教わることになる。 ページ7
ー少女が嶋野に引き取られてから数日が経ったその日は、嶋野組に珍しい訪問者が訪れていた
堂島組の姐さんこと堂島弥生である
どうやら【東城会】で出回りはじめた噂の真偽を確かめに来たようで出回っている噂の内容は、【嶋野の狂犬が仔犬を連れている】というものだった
「うちには、馬鹿息子しかおらんからねぇ。噂の仔犬ちゃんにあって見たいと思ってね」
「ガッハッハッ!そうかそうか。ところで姐さんは、子供にものを教えるの得意か?」
「随分と急だねぇ。勉強を教えてほしいって事かい?」
「うちの構成員達の勉強は、全部私が見ていたから出来ないこともないが。噂の仔犬ちゃんに教えればいいのかい?」
二人が話している部屋に向かって誰かがトタトタと走ってくる音が近づいてきて部屋の前でピタリと音が止むと襖の外から【クマのおじちゃん入ってもいいー?】と少女の声がした
【ええでぇー】というと襖を開けて少女が入ってくると来客者に気づくと【はじめまして!
「おや、随分と躾がきちんとされてる子じゃないか。私は、堂島弥生だよ。よろしくねましろ」
【弥生お姉さん!あれ...?堂島ってお名前お父さんから聞いた事ある...】
「そういえば、私も
【うーん...】と悩んでいた少女が何かを思い出して瞳を輝かせながら【私のお父さんね、堂島組ってところでお仕事してたよ!お母さんよく弥生お姉さんのお話してくれた】という話を聞いて
「ましろ、アンタ
そう言って少女を優しく抱きしめた...
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7話.仔犬チャン、弥生お姉さんに懐く。→←5話.クマのおじちゃん花屋から仔犬チャンを引き取る。
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作者名:竜胆ましろ | 作成日時:2024年3月18日 19時