悪夢は続く ページ5
それはゆっくりと障子に手をかけ、部屋に入ってこようとする。
｢はっ...はぁっ...｣
息が荒くなる。逃げなきゃ、逃げないと...。
そう思うのに足が動かない。
どうしよう、どうしようどうしよう！！！
障子が開いた。
黒い影が、部屋に足を踏み入れる。
ずん...ずん...とこちらに歩みをすすめてくるおぞましい｢なにか｣。
ピカリと、また雷が光った。
こちらに向かってきたものの正体があらわになる。
｢......え｣
どうして、あなたが。
｢...い......！
......おい！起きろA！！｣
魘されているAの肩を揺らして、獪岳は彼女を起こそうとしていた。
ハッとAは目を覚ます。
｢...かい、がく？｣
Aは獪岳を見つめた後、当たりをキョロキョロ見回す。真っ暗な和室に、行燈の淡い炎が揺れている。
...藤の家だ。
そうだ、今日は任務の帰りに寄った藤の家で、獪岳に会ったんだった。それで、久しぶりに会えたから一緒の部屋に泊まろうって無理やり獪岳を部屋に連れ込んで寝たのだ。
｢はぁ...魘されてたぞ、お前｣
｢ごめん...変な夢をみたの。多分それのせい｣
獪岳があの夢から起こしてくれた。
......目覚めてなかったら、どうなってたんだろう
｢獪岳...起こしてくれてありがとう。
獪岳が起こしてくれなかったら私、死んでたかも...｣
下を向いてそっと告げる。
怖かった。いまでも心臓がバクバクと激しい音を立てている。
｢...朝までまだ時間がある。もう1回寝ろ｣
もう今日は寝たくない。目を閉じたら、あの悪夢の続きを見るんじゃないかって、不安でしょうがない
｢......また怖い夢を見たら、起こしてくれる？｣
｢...あぁ。一緒にいてやるから｣
そう言って獪岳は私の手を優しく握って、頭を撫でてくれた。
私は瞼を閉じて、心地よいその行為を受け入れる。
もう、あんな夢は見ませんようにと願いながら
獪岳はAが眠りについたのを確認し、行燈の灯りを吹き消す。
彼女の頭を撫でながら、考える
Aが魘されながら、苦しそうに呟いていた言葉の意味を。
『獪岳...どうして、』
どうして、貴方が。
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瑠璃(プロフ) - 零華さん» そうなんです...彼には沢山知識つけてもらいたい...似合うしカッコイイと思うんです...！！ (2020年4月7日 19時) (
レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - 瑠璃さん» 確かに！！そんでもって外国の本とか、生物の本とか、そういう豆知識見たいのをどや顔で言う獪岳くんも見てみたいかも！！<答え>なにしても獪岳は、かっこいい。 (2020年3月28日 14時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 零華さん» 獪岳には色んな本を読んで貰いたいです... (2020年3月20日 20時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
零華 - まさかの百人一首？！獪岳は、本当に何してもかっこいい///。ちなみに、私は「君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな」が一番好きです！！。あと「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」とかも好きです！。(*^^*) (2020年3月16日 13時) (レス) id: f56491ae0c (このIDを非表示/違反報告)
胡麻(プロフ) - 希乃夏さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2020年3月16日 13時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ばりぼり | 作成日時：2020年3月12日 22時
