こころ ページ4
鬼殺隊はこんな奴らばかりだ。
普段から緊迫した状況下にあるためストレスが溜まる。その捌け口として下の者達が惨めな行為を受けるはめになる。
獪岳は罠にかかった自分を責めた。
くそ、くそ!やられた...どうやって逃げればいい?
どうすれば...「おい、大丈夫か?」
獪岳は自分の肩に置かれた手をバッと勢いよく振り払った
「うおっ!......どうしたんだ急に」
手を振り払われた上村は急に静かになった獪岳に驚いていた。
「なにか食べれない物でも入ってたか?無理しなくていいぞ、小鉢の隅にでも吐いておけばいいから...」
「やめとけ上村。多分そうじゃない」
「は...?」
・
村上と真田は始め、獪岳が夢中になって料理を食べる姿を微笑ましく眺めていた。
そうかそうか、そんなに美味いか...
ウンウンと頷きながら見ていると、獪岳は急に下を向き手で口を抑え始めた。体が少し震えている。
さっきまであんなに美味そうに食べていたのに、急にどうしたんだ?ハッ、まさかなにか食べたらまずいものでも入っていたか?
上村は慌てた。大丈夫かと声をかけて獪岳の肩に手を置いた時、勢いよく手が振り払われた。
え、おれなんかした?
真田に説明を求めると、彼は淡々と話し始めた。
「...ってことで、そこの新人クンは他の隊士たちにいじめられてんだよ」
一通り説明をした真田はずるずるとうどんをすすった。獪岳は両手を膝の上に置いてすっかり食欲を無くしたような顔をしている。
「はぁ...Aといいコイツといい、今年の新人は問題児しか居ないな...。おい獪岳」
急に名を呼ばれた獪岳は上村の方を向いた。
何を言われるのだろう、獪岳は耳をすませた。
「なにもお前が我慢する必要なんて無い。確かに隊には上下関係があるけど、上の奴らに言われても間違ってると思ったことはしなくていいし、やりたくない事はやらなくていい」
「......!」
獪岳は目を見開いた。
思っても見なかった言葉が上村の口から発せられて驚いていたのだ。
「なぁ」
そこで真田が口を開いた。
「今からうどんが三つ来るからさ、早食い競走しないか?」
人知れず胸がポカポカするのを感じていた獪岳は真田の言葉で一気に気持ちが冷めた。
獪岳はスーっと目を細めて真田を睨んでいると、上村が真田を殴った。
「お前もうちょっと我慢しろ。俺が今先輩らしく振舞ってたの見てなかったのか?空気読めよ...」
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Ms3(プロフ) - 間違えて前作にコメントを送ってしまいました。すみません。この話ほんと大好きです!更新ずっと待ってます! (2022年2月5日 13時) (レス) @page32 id: 97ad62886e (このIDを非表示/違反報告)
どまたん - 面白いです!頑張ってください (2020年11月15日 19時) (レス) id: 4fadde88bd (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 希乃夏さん» ありがとうございます!嬉しい...。更新頑張ります!! (2020年4月9日 17時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
希乃夏(プロフ) - 怖い話大好き人間なので、続きが気になります!更新頑張って下さい! (2020年4月9日 2時) (レス) id: 65dd38510e (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 春雷さん» ありがとうございます!更新できてなくて申し訳ないです...。頑張ります!番外編いいですね ...お話考えてみます! (2020年4月7日 14時) (レス) id: 2740432cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ばりぼり | 作成日時:2020年3月18日 18時