色々逆なカップル [ 躑躅森盧笙 ]

はちっ ページ8

とうとう来てしまったこの日



緊張しすぎて夜は眠れず普段は絶対せーへんけど寝坊をしてしまった





「はぁぁ…」





集合時間から10分経過





なんであいつ今日は遅刻せずにおんねん…こういう時はきっちり守るもんな…



あかん…緊張しすぎて足が全く動かん





「っ…」




電話きた…いつもはちゃんと時間守っとるし遅いから心配してかけてくれたんかな





「なっ…ん"んっ…なんや」



なんで電話だけでこんな緊張しとるんやろ

声裏返ったわ




『盧笙大丈夫?なんかあった?私もう集合場所にいるけど』



「す…すまん…その､昨日仕事の量が多くてな…もう少しで着くからもうちょっと待ってくれへんか?」


『そっか､無理そうだったら帰ってもええんよ?』


「いっいや!!!全然大丈夫やから!!!今すぐ行くから待ってて!!!」





…一方的にきってしもうた｡まぁ大丈夫か


もうすぐで着くもなにも今もうおるし…




「はぁぁ…どうしよ…」






ずっとこんな物陰にいたら警察とか呼ばれそうや…急がんと…



あーーくそ!!足動けや









「ねぇねぇ､もしかして今1人?」


『…え?あ､はい｡今は』


「誰かと待ち合わせ?」


『はい』


「ふーん､いつくるん?」


『さぁ､もう少しで来るとは言ってましたけど』


「もしかして彼氏?」


『違いますけど…あのすいません人待ってるんで他の人に声掛けてくれませんか｡正直邪魔だし暇じゃないしどっか行け』


「は?可愛いから声掛けてやったのによ､ええからこっち来いや」


「お"い…その汚ぇ手離せや…今すぐ離さんかったら本気でしばくでお前」


「何や!!…ね…お､お前…えっ…と…すいませんでした!!!!」





…逃がしたか





『盧笙盧笙』


「…はぁ……ん??」


『顔が怖い』


「え…怖いか…?」


『今は大丈夫､さっきめちゃくちゃ怖かった｡私でもビビった』


「あ…す…まん…ついカッとなってしもうて…」


『いいよ､ありがとう｡さすがにここで殴り合いなんて出来ないし助かった』


『お前も怖いわ…遅れてごめんな」


『気にせんで､いつも私遅刻してるし｡行こ!!』


「…あぁ」






この笑顔も声も俺だけのものになればええのに



そう何度思ったことか









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