色々逆なカップル [ 躑躅森盧笙 ]

にじゅうにっ ページ22

『簓〜つまみ持ってたかー』


「あっすまん酒しか持ってきてないわ!!」


『おっけー零さん運んでー』


「はいはい」


『さって今日はゲームしますかそれともただ飲むだけにしますか』


「んなら今日は飲むだけにしようぜ」


『じゃあ今日はワイワイするだけってことで｡かんぱーい』


「なんや今日のA上機嫌やな」


『いやさ久しぶりにいいお客様来たのよ｡すごくいいネタ貰ったからお礼に焼肉をって言われて』


「待て､それ男か」


『男と女､男と二人きりでは行ってないよ』


「…ならええけど」


「すっかりAに惚れ込んどるな」


「だな」


「うっさいわ…」


『ほんと可愛いよね』


「それしか言わんよな」


『可愛いからしゃーない』


「そういやA､ひとつ聞いてええか」


『なに?』


「お前ってちっちゃい頃どんな子供やった?」


『急になんだ怖いな』


「いやなんで怖がんねん｡ふと思ってな､子供ん頃のお前は可愛ええんやろうなぁって」


『いや可愛いかはわからんけど…まぁ普通の女の子だったと思う｡…あ､ちょっと待って』


「なんだ､なんか探しもんか」


『えーっと…あっあったあった｡はい』


「これ…まさか小さい頃のAか?」


『そう』


「うっっわめっちゃ可愛ええやん!!」


「たしかに可愛いな､こんな顔でおじちゃん大好きなんて言われたらポケットに札束入れたくなるな」


「ほんまにそうやな､俺もあげたくなるほど可愛いわ」


『え??』


「いや今しても絶対やらんからな」


『…ﾁｯ』


「今誰や舌打ちしたの」


『しりませーーん』


「…んで､大丈夫か〜盧笙くーん」


「……すまん…可愛すぎて…」


「めっちゃガン見しとるな」


『んな見ないでよ､はいこれしまうおしまい』


「あ…あぁ…おおきにな」


『まっあの写真の通り普通の女の子だったよ』


「どうだか､めちゃくちゃ生意気な子供かもしれんやん」


『そんなことない｡…って言いたいけど小さい頃の記憶ほぼ覚えてないしもしかしたら生意気だったかも』


「まぁそんな嬢ちゃんでも可愛いけどな」


『いえーいやったね〜』







____

にじゅうさんっ→←にじゅういちっ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す