14話 ページ14
『…で…なに』
まだ今の所に慣れないか
『え?急になんの話…別に普通だけど』
…そうか
『なに?』
今日夢原さんと相卜がAから壁を感じるって話をしてた
『…』
……悪い
『別に。……わかってる、私もなんでかわからないよ…こんなの。……頑張ってはいる、じゃあおやすみ』
やれやれ…僕にはわからない感情だな
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「おはよっ」
『おはよう知予』
「昨日夜寝れなくて今ちょー眠いよ〜」
『授業中寝たらダメだよ』
「ん〜頑張る…」
「おはよう2人とも」
「あっおはよ!」
『おはよう、照橋さん』
…またさん付けしちゃった
毎回照橋さんと呼ぶと少し悲しそうな顔をする
なんで私なんかに声をかけるんだろう
本当にわからない
「ねぇねぇ今日帰りどっか寄ってこうよ」
『えっあ…ごめん…今日用事あるから』
「そっ…そっか」
ああぁぁもう…
なんでこうなるんだか…
"壁を感じるって話をしてた"
…
『…はぁ』
・
・
「A!かーえろ!!」
『あれ…どっか寄るんじゃないの…?』
「やめたの!だから一緒に帰ろ!!」
『う…うん』
「…ねぇ、A」
『ん…?』
「私達といるの嫌?」
『え?な…なんで…そんな』
「その…いつも壁を感じるっていうか…心美のことも照橋さんって呼んだりするでしょ…?」
『……ご…ごめん…傷つけるつもりは…』
「んーん、気にしないで。…何か言われたりした?」
照橋さんは凄く心配そうな顔をし首を傾げる
あぁこうされたら男性は皆落ちるだろうな
あぁ兄さんはならんか
『…別に…何も無いよ。……昔…さ、色々あっていじめられてて』
(A)
まだいたの
(…いいのか)
……うん
(そうか)
『それでね、昔から人と関わるのが苦手で…だからもしかしたら無意識に壁を作ってたかもしれない。…照橋さんはクラス…というか学校中で有名でしょ?…だから呼び捨てにするのが怖かった』
「そんな…大丈夫よ?もし何か言われたらすぐに言って!私がなんとかするから!!」
『照橋…さん』
「私だって力になるから!ね?」
『知予…』
「私達友達でしょ?」
…友達…か
『……ありがとう、知予…心美』
「あれっ今笑った?」
『っ別に…早く帰ろ、もうみんな帰っちゃってるし』
「ふふ…うん」
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作者名:しゃか | 作成日時:2019年10月20日 11時